海星、粘った、沸いた スタンド「よう頑張った」

海星の攻撃で盛り上がるアルプス席 拡大

海星の攻撃で盛り上がるアルプス席

 第96回全国高校野球選手権大会で、県代表の海星は15日、二松学舎大付(東東京)と対戦し、中盤の追い上げも及ばず惜敗した。初戦突破は果たせなかったが、三塁側アルプス席を埋めた応援団は最後まで選手たちに温かい声援を送った。

 そろいの青いシャツを着て、「必勝」の文字が躍るうちわを手にした生徒や保護者たち。試合前から「頑張れ」「絶対に勝つぞ」と気勢を上げた。

 先発石場匠投手(2年)の父、寿幸さん(48)は高校時代、投手として野球に打ち込んだという。「甲子園のマウンドには立てなかったが、息子が夢をかなえてくれた。感無量。落ち着いて抑えてほしい」。四球や失策が重なり3点を先行されたが、後続を打ち取ると「よし、これからだ」とこぶしを握りしめた。

 海星に得点機が訪れたのは三回。先頭の石場投手が二塁打を放つと、中嶋誠一郎中堅手(3年)も安打で出塁。続く高山凌遊撃手(2年)の左前適時打で1点を返すと、スタンドは総立ちに。父の信之さん(47)は「よく打った。これが反撃につながれば」と力を込めた。

 だが、強打を誇る二松学舎大付に毎回得点を重ねられる苦しい展開。四回1死二塁のピンチで、投手は吉田嵩選手(3年)に交代。父、光利さん(56)は「仲間を信じてしっかり投げて」と祈るように手を合わせた。1点を許すも最後は相手の強打者を空振り三振に。野球部OBの植木翔吾さん(18)は「ここから巻き返しだ」とメガホンをたたいた。

    ◇  ◇

 五回、アルプス席の願いが届いたかのように海星の追い上げが始まる。1死一、二塁から3番峯脇学左翼手(3年)が適時二塁打。さらに押し出しや代打小川直弥選手(3年)の適時打で計4点を挙げ、1点差に詰め寄った。小川選手の母、仁美さん(42)は「打ってくれると信じていた。期待に応えてくれてうれしい」と目を細めた。

 しかし、反撃はここまで。六回以降は相手投手にしっかりと抑えられた。アルプス席はがっかりと肩を落としたが、泥だらけになった選手たちが駆け寄ってくると「よう頑張った」と声が飛んだ。原田卓主将(3年)の母、典子さん(44)は涙を浮かべながら「甲子園で戦い、幸せだったと思う。本当にお疲れさま」とねぎらいの拍手を送った。

=2014/08/16付 西日本新聞朝刊=

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