内川2号で開幕3連勝。

強すぎる! 秋山ホークスが2012年以来の開幕3連勝だ。逆転2連勝に続き、昨季苦手にした1点差ゲームを制した。主役は内川聖一外野手(31)だ。同点で迎えた8回、左中間スタンドへ劇的な勝ち越し2号ソロを放ってみせた。開幕戦の4安打から3試合連続のマルチ安打で12打数8安打と絶好調発進のウッチー。そんな3番打者に引っ張られるように、秋山ホークスとしては初となる開幕から3連チャンの2桁安打でロッテを圧倒した。

 至福の瞬間だった。「時間が止まってくれたらいいと思った」。同点の8回。内川の独壇場だった。この回からマウンドに登ったカルロス・ロサが2ボールから投じた3球目。甘く入ってきた148キロの直球を振り抜いた。打球は左中間席へ。ドームを揺らす大歓声の中、勝ち越しの2号ソロをかみしめるように、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 そのバットの勢いは、止まることを知らない。3回1死二塁から右前打で好機を拡大。先制点につなげた。開幕戦では1号3ランを含む4安打。2戦目も2安打を放った。開幕から3戦連続マルチ安打は、4番の李大浩とともにチームでは2000年の小久保以来。打線の「核」として、チームのスタートダッシュに貢献している。

 その打撃は、確実に進化を遂げている。開幕3試合で2本目のアーチ。「自分が一番びっくりしている」と照れるが、オープン戦でも3本塁打を放っている。「今までは力を入れて球を飛ばそうとしていたが、力を抜いてインパクトの瞬間に最大のスピードを出す」。そのコンセプトで自主トレからスイング改造に着手。「バットを振っていたら、パっと思いついた」という新打法だ。

 昨季のBクラス転落を、無駄にすることなく成長の糧にした。「オフに時間があったことで自分と向き合えた」。初めて本格的な筋トレに取り組むだけでなく、プロ入り後初めて愛知県のバット工場を訪問した。「職人さんと1度じっくり話したかった」。納得いくまで話し合いを行い「詰まってもヒットになりやすく、ヘッドに重さがある」という、今季の“相棒”に行き着いた。

 「昨季はDHが多かったので守備について試合に出たいとも思った。そのためには走らないと」。昨年12月には陸上女子100メートルと200メートルの日本記録保持者、福島千里と合同自主トレを行った。「スムーズに走れている」。初回、李大浩の中前打で一塁から一気に三塁を陥れ、3回には長谷川の浅い左飛でタッチアップを成功させた。福島効果は大きい。

 秋山監督は「素晴らしいホームラン。一発で仕留めたのは大きい」と開幕3連勝を引き寄せた内川の一発を、手放しで称賛した。オープン戦を13連勝で締め、さらに開幕3連勝。内川の爆発とともにV奪回を目指すタカがこれ以上ないスタートを切った。 (倉成孝史)

=2014/03/31付 西日本スポーツ=