柳田、どんたく博多デーで満塁ホームラン

ギータ、すごかあ!! 柳田悠岐外野手(25)がど派手な勝ち越しのグランドスラムで、お祭りのような圧勝劇へ導いた。初回の4号満塁弾が打線に火を付け、終わってみれば今季最多の毎回20安打&14得点でレオを一蹴。若きスラッガーがヤフオクドームで一発を放てば、不敗の9連勝だ。「どんたく博多デー」と銘打たれた一戦で、3カードぶりの勝ち越しも決め、29日からの首位オリックス戦、そして序盤のヤマ場でもある9連戦に向けて最高の弾みをつけた。

間近に迫った「博多どんたく港まつり」より一足早く、豪打でファンを楽しませた。柳田だった。初回2死満塁から勝ち越しのグランドスラム。高めに甘く入ったレイノルズのチェンジアップをバックスクリーン右にたたき込んだ。「皆さんを喜ばせたいという思いだけで打席に立ちました。最高でした~!!」。今季初のお立ち台ではにわか面をかぶり、超満員の観衆を思い切り笑わせた。

 低めを捨て、左打席でゾーンを上げた。各球団との対戦が2巡目に入った15日の楽天戦から低めに変化球を投げ込まれ、タイミングを崩された。以後9試合で8三振。この日、藤本打撃コーチから出た指示は「高い球だけ狙え」。割り切った考えがプラスに働いた。

 「厳しい球を気にしすぎると打てない」。初球、高めの失投を集中力で仕留めた。2012年10月3日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、通算2度目の満塁本塁打。6回1死三塁では岡本篤の内角フォークボールを捉えた。1試合5打点は自己最多の大暴れだった。

 一発長打を秘めた恐怖の7番打者として期待されながら、ここまでの得点圏打率は2割台半ばと低迷。豪快な打撃スタイルとは裏腹に繊細な一面も持つ。あるビジターの試合前には、上空を見つめながら“神頼み”をしたこともある。「チームの足を引っ張っている。他の選手より波が大きく、実力のなさを痛感している」と自分を責めたことも一度ではない。

 モチベーションになっているのは3歳年下の今宮の存在だ。退寮するまで西戸崎合宿所から球場まで一緒に通っていたこともあり、親近感と同時に“ライバル”と見てきた。その今宮が昨季ゴールデングラブ賞を受賞。「差をつけられた」と危機感を抱いた。1月には今宮が心の修業として恒例にしてきた一心寺(大分市)での寒行を一緒に体験し、精神強化の秘策を学んだ。今宮は前日に好守と決勝打で今季3度目のお立ち台。「若い選手同士でチームを引っ張る」。互いに誓い合ってきたこともあり、負けるわけにはいかなかった。

 チームは今季初の毎回安打で打ちまくり、西武を粉砕。秋山監督は「いい一発だった。同点に追いついてからだったから」と、柳田の満塁弾を絶賛した。ヤフオクドームで柳田が本塁打を打てば9戦全勝。今宮の「ヤフオク打点で14連勝」にひけをとらない不敗神話で、オリックスとの首位攻防を前に勢いづかせた。

 「まだまだ足を引っ張っている。火曜(29日)からも打って勝ちたい」。29日は今季無敗のオリックス西と対決予定。不沈の右腕を沈めるため、バリバリ打ちまくる。

  (末継智章)

=2014/04/28付 西日本スポーツ=

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