日本一の大輪、俺たちが点火 親子花火師、歓喜心待ち

地上70メートルにある作業場で、ホークスの勝利を祝う花火を上げ続ける児島光男さん(手前)と益男さん親子 拡大

地上70メートルにある作業場で、ホークスの勝利を祝う花火を上げ続ける児島光男さん(手前)と益男さん親子

 福岡ソフトバンクホークスの本拠地ヤフオクドームでの白星を今夜も大輪の花火が祝福した。屋内花火は技術的に難しくインターネットの動画配信サイトに投稿されるほど注目度も高い。仕掛け人は西日本花火(福岡市東区)の花火師、児島益男さん(76)と長男の光男さん(52)。「連勝して日本一を祝う花火を上げたい」。ドームの名物を担う親子鷹(だか)は本拠地で歓喜の点火を心待ちにしている。

 地上約70メートルのドーム。その天井裏が2人の作業場だ。火薬の入った煙火玉をつるし電気導火線で火を付ける。球場の完成が間近に迫った1990年代初め、場内で上げる花火の製造を依頼され、海外の例を参考につり下げ方式を採用した。しかし煙火玉が大き過ぎると客席に届き、小さ過ぎると、きれいな円を描けない。製造と実験を繰り返し、完成までに2年かかった。

 安全には細心の注意を払う。試合当日は早朝に球場入り。作業場に上り、器具の落下を防ぐ留め具の締まり具合や導火線の調子などを点検する。慎重なメンテナンスが、勝利の花火を導入した95年以来の無事故という実績につながっている。点火のスイッチを押す前はいつも緊張が高まる。「トラブルなく花火を上げ終えると、完全燃焼した気分になる」と光男さん。

 点火装置や煙火玉をつるす機械は全て益男さんが設計。光男さんは「回線の不具合が見つかれば、すぐに直してくれる」と尊敬のまなざしを向ける。

 99年、ホークスが福岡移転後、初の日本一となった瞬間も作業場から見届けた。もう一度あの感動を-。親子鷹の夢は膨らみ続けている。

=2014/10/29付 西日本新聞朝刊=

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