HKT48 全力で駆け抜けた半年

HKT48の劇場でポーズを取る(右から)松岡菜摘さん、兒玉遥さん、宮脇咲良さん(撮影・岡部拓也) 拡大

HKT48の劇場でポーズを取る(右から)松岡菜摘さん、兒玉遥さん、宮脇咲良さん(撮影・岡部拓也)

 人気アイドルグループAKB48の姉妹グループとして、HKT48が結成され、約半年が過ぎた。福岡市の専用劇場「HKT48劇場」でほぼ毎日行われている公演は、毎回満席。4月5日には、ついに公演回数100回を突破した。最近では、テレビや雑誌のグラビアなどにもメンバーがたびたび登場するようになり、「国民的アイドル」の一翼にふさわしい活躍を見せている。

 スタート時の平均年齢13・8歳は、姉妹グループの中で最年少。どこにでもいそうな普通の少女だった彼女たちは、どのように6カ月を駆け抜けてきたのか。「見た目が変態」と冷やかされながらも、意外と真面目にHKT48を追いかけてきた三十路(みそじ)独身の番記者が、兒玉遥(15)、宮脇咲良(14)、松岡菜摘(15)の3人に話を聞いた。 (聞き手、構成・古川泰裕)

 

 -HKT48お披露目の舞台は、昨年の10月23日、西武ドームで開かれたAKB48の握手会でした

 松岡「始まる前は、緊張がすごくて…。裏でみんなでジャンプしたりしてました。『Overture』(公演のイントロ)を聞くと、今でもあの緊張感を思い出します」

 宮脇「ずっと基礎のレッスンを頑張ってきたので『やっと皆さんの前に出られる』という気持ちと『いよいよHKTが始まるんだ』という気持ちで、ワクワクしてました」

 -翌月の26日には、HKT48劇場で公演がスタートしました

 兒玉「ダンスや歌のスキルはまだまだ先輩方に及ばないけれど、最年少グループらしく、一生懸命さは伝えられたと思います」

 12月には、東京ドームシティホールで、AKB48グループの紅白歌合戦がありました。HKT48も、何度か出番がありましたね

 兒玉「私は、(AKB48、SKE48のメンバーらと)『スカートひらり』を披露したんですけど、立ち位置の表をもらったのが当日で(笑)」

 -えっ、そうだったんですか?

 兒玉「はい。本番はやり切ったんですけど、ちょっと不安な表情とかしてしまったりして、『まだまだだな』と思ったので、とっさに言われても対応できるようになりたいです」

 -大みそかには、本物の紅白にも出ました

 宮脇「単純にうれしかったのと、いつも家族で見ていた番組に出演できたのは、やっぱり先輩方が頑張ってきてくださったおかげなので、感謝したいです」

 松岡「本当に不思議な感じで…。こんな大事な場所に、私たちが立っちゃっていいのかなって思ったりもしました」

 -3月4日には16人が選抜され、チームHが始動しました

 松岡「うれしさもあったけど、不安もあって…。チームに選ばれたからには、年齢が若いからって甘えていられない。もっとプロ意識を持たなきゃいけないと思いました。(チームHの選に漏れた)研究生のみんなは練習量もすごくて、みんなの頑張りを見てると、私も頑張らなきゃ、と思えます」

 -その1週間後、東日本大震災から1年たった3月11日は、劇場で特別公演を行いました。これまでに、兒玉さんは宮城県塩釜市へ、宮脇さんは同県名取市へ、松岡さんは岩手県釜石市へ訪問しましたね

 兒玉「被災地は本当に何もなくなっていて…私が行ったときは雪で真っ白でした」

 宮脇「ニュースで被災地の状況をそれほど聞かなくなっていたので『だいぶ元通りなのかな』と思っていたんですけど、行ってみたらまだまだで…。でも、被災地の人たちはみんな本当に笑顔で迎えてくださって、逆に『頑張ってね』と言ってもらいました」

 松岡「4月だったんですけど、まだすごく寒くて。でも、ハイタッチで触れたみなさんの手が、本当に温かかった。あのぬくもりは、一生忘れません」

 -今月13日には、AKB48グループが行ってきた全公演を、約3週間かけて披露する「見逃した君たちへ2」(東京ドームシティホール)に参加し、「手をつなぎながら」を披露。素晴らしい出来だったそうですが

 兒玉「リハーサルで、舞台監督の方に『30%の出来だね。本番はこんなもんじゃないよね』と脅されて(笑)悔しくて。本番では全力で歌いきって、踊りきりました。でも、MC(ライブ中のトーク。自己紹介も含まれる)がへたくそだなって…(苦笑)。せっかくいいパフォーマンスができても、MCで盛り下がってしまうので、そこが課題です」

 -ざっくり振り返っただけでも盛りだくさん。全力で駆け抜けた約半年だったようですが…。つらかったことはありますか

 松岡「解散危機があって…」

 -…それは初耳です

 松岡「レッスンが始まって1カ月ぐらいたったときだったんですけど、公演曲の歌詞をみんなが覚えていなくて…。マネジャーさんが怒って『解散します』って」

 -そんなことがあったんですか

 松岡「そのとき『すごく嫌だ』と思ったんです。いつのまにか、HKTが生活の一部というか、本当に大事な居場所になってたんだなって気付くことができました」

 -なるほど。でも、それは確かにつらかったでしょうね

 松岡「マネジャーさんとか、スタッフさんも本当に帰っちゃって…」

 -えっ、帰った?

 松岡「ハイ。みんなで泣きながら、はだしで(マネジャーを)追い掛けました」

 兒玉「でもね、うちはね、絶対しないと思ってたけどね。そんなことにならないって思ってた」

 一同「えー!!」

 松岡「明日からどうしようと思ってたのに…」

-さ、最後に…。6月6日は初めての「総選挙」です。意気込みなど聞かせていただけますか?

 兒玉「初めてのことなので、入学式に行くみたいなドキドキ感があります。とにかく、お祭りなので楽しみたいです」

 宮脇「初めてで、どう頑張るとか言えないんですけど、毎日の公演をとにかく全力で頑張ってその日を迎えたいです」

 松岡「とりあえず楽しんで、今よりもたくさんの人にアピールできたらいいなと思います」

 -長時間、ありがとうございました。

 3人「ありがとうございましたー!!」

=2012/5/23付 西日本スポーツ=