大将ウルフ、一撃 開始16秒で横車さく裂

東海大相模の真砂谷を横車で破り、雄たけびを上げるウルフ(東海大浦安) 拡大

東海大相模の真砂谷を横車で破り、雄たけびを上げるウルフ(東海大浦安)

 ウルフがほえた。大将同士の闘いに持ち込まれた東海大相模との決勝。東海大浦安のウルフの横車がさく裂し、真砂谷を畳に沈めた。開始わずか16秒の一本勝ち。2連覇を決めたエースは右拳を突き上げた。

 昨年は副将として初優勝に貢献した。父が米国人の17歳は「今回は自分が引っ張っていくつもりでやった。初優勝よりもうれしい」。準々決勝から登場し、決勝まで3戦3勝。静岡学園との準々決勝では大将の佐藤和哉(3年)に横四方固めで一本勝ちした。3月にあった全国選手権の無差別級準決勝で一本負けした相手に、きっちりとリベンジした。

 頂点に立ったのはウルフの力だけではない。ベイカー茉秋(現東海大)を擁して初の3冠を達成した昨年は、選手個々の力強さが武器だった。今年は違う。竹内徹監督が「仲がよく、練習でも助け合っている」と目を細めるチームの結束力だ。その一端を示したのが、決勝で逆転勝ちした副将の前田宗哉(3年)だ。

 相手副将に体落としで技ありを奪われたものの、気落ちすることなく攻めに転じた。小内刈りで技ありを奪い返し、さらに隅落としで技あり。合わせ技で一本勝ちした。竹内監督は「少しでも楽な状況で仲間につなごうとする気持ちが強かった」とうなずいた。大将には敗れたが劣勢を挽回し、ウルフへ最高のお膳立てをした。

 2年連続の3冠へ、残る頂点は一つ。偉業に挑戦する選手たちの瞳は輝いている。指導者としては2度目、九州学院(熊本)の選手時代にもつかんだ金鷲旗に「九州出身の私にとって特別な大会。本当にうれしい」と目頭を熱くする竹内監督の横でウルフは表情を引き締めた。8月の全国総体の舞台も福岡市。「監督にまた喜んでもらいたい」。気合と自信が詰まった声を響かせた。

=2013/07/25付 西日本新聞朝刊=

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