挫折越え真の女王 中村学園女子 2年連続優勝 延長3度目 大西決めた

【女子決勝・中村学園女子‐島原】進藤(島原・手前)から決勝の小手を決める大西(中村学園女子) 拡大

【女子決勝・中村学園女子‐島原】進藤(島原・手前)から決勝の小手を決める大西(中村学園女子)

 百戦錬磨の主将が決めた。島原との決勝は先鋒から副将まで引き分け、大将同士の一戦になった。3度目の延長で、中村学園女子の大西は相手の手元がわずかに浮いた瞬間を見逃さず、小手を打ち込んだ。「昨年は3年生に勝たせてもらった。今年は自分がチームを勝たせるという気持ちだった」。歓喜の輪の中で、2年連続で大将の役割を全うした大西は笑った。

 昨年の女王ながら今年はここまで九州、全国でのタイトルはなかった。岩城規彦監督は「連覇を意識せず、チャレンジャーのつもりで」と選手たちを送り出した。計10人を抜いた中堅の佐々木梨奈(2年)らの活躍で勝ち上がり、準々決勝の守谷戦では初めて登場した大西が大将同士の勝負を制した。昨年の全国総体決勝で敗れた相手に雪辱すると、頂点まで一気に突き進んだ。

 今年はメンバー7人中6人が身長160センチ未満の小柄なチーム。うまさはあるが、力強さに欠けて1本を取れない場面が目立った。岩城監督は「運動量を増やし、とにかく足を使うしかない」と、足さばきを磨かせた。週2、3回、学校のグラウンドで250メートル5本のインターバル走を課すなど例年以上に走り込んだ。鍛え上げた脚は、最後まで止まらなかった。

 技術、体力と同時に心も鍛えた。選手たちは「人の嫌がることをやろう。毎日何かやれば自信がつく」と呼び掛け合い、毎日、朝稽古の前に学校周辺を掃除した。さらに自宅から通う選手は家のトイレを、寮生は寮の掃除などを率先して行った。地道に心を磨き上げ、夏の大一番で笑顔を輝かせた。

 8月には初優勝がかかる全国総体が控える。「個人戦も団体戦も勝ちたい。またチャレンジャーの気持ちで臨みます」。大西はすぐに表情を引き締めた。この勢いで二つ目の頂もつかむ。

=2013/07/27付 西日本新聞朝刊=

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