侍でただ一人 千賀がベストナインに

 【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)森 淳】2大会続けて準決勝で敗退した第4回WBC日本代表は22日(日本時間23日)、米国ロサンゼルスから帰国した。日本が屈した米国の初優勝で大会は幕を閉じ、日本代表から千賀滉大投手(24)=ソフトバンク=が唯一のポジション別優秀選手(投手部門は3人)に選出。2006年の第1回大会から続く日本代表投手の選出を継続させた。千賀をはじめ内川、松田、武田のソフトバンク勢は23日夜に福岡に戻った。あす25日からチームに合流する。

■5年後海外FA取得

 失意の敗戦から一夜明け、刀折れ矢尽きた侍ジャパンが日本に戻ってきた。1次リーグから快投を重ねながら、準決勝の救援登板で敗戦投手となった千賀。「本当に自分の経験になったことが一番」。ロサンゼルスを後にする際、結果を真摯(しんし)に受け止め、前を向いた。そんな剛腕に、機内で朗報が舞い込んだ。ポジション別優秀選手への選出-。成田空港に到着し、その後飛行機を乗り継いで福岡空港に降り立つと、喜びをかみしめた。

 千賀「率直に評価してもらったことはうれしい。しっかりと海外の打者と戦っていけたことは自信にしていきたい。野球人生でプラスになったし、いい期間だった。本当に楽しかった」

 初出場のWBCで4試合に登板し、計11回で1失点の防御率0・82。イニング数を上回る16三振を奪った。役割は主に「第2先発」ながら、2次リーグ第3戦のイスラエル戦で先発に抜てきされ、5回を被安打1の零封で1位での米国行きに導いた。2回1失点だった準決勝も、全員メジャーリーガーの米国打線から4者連続を含む圧巻の5奪三振。150キロ超の真っすぐとフォークでスター軍団に立ち向かった。「格上の打者に投げることも、日の丸を背負って投げることも。いろいろなことが初めてだった。ほんと良かったと思います」とうなずいた。

 小久保監督も就任以来、「投手力中心の守り」を日本野球の強みと強調してきたように、WBCの優秀選手には日本代表の投手が常に名を連ねてきた。06年松坂(当時西武)、09年松坂(当時レッドソックス)と岩隈(当時楽天)、13年前田(当時広島)。今回は各球団のエースを差し置いて、千賀が「日本の投手」の系譜を受け継いだ格好だ。

 過去3人はいずれも初選出の後、米大リーグへ移籍している。千賀の海外フリーエージェント権取得は早くて2022年ながら「メジャー級」の潜在能力をうかがわせる成績だったことは確かだ。「しっかり集中できるように、(試合に)入り込めるようになった。相手打線の1番から9番までホームランがあって、1点もやれない中で投げるのは、僕にない経験だった」と収穫を口にした24歳。「(レギュラー)シーズンをしっかりやりたい気持ちは変わらない」。世界に「SENGA」の名を売っても謙虚な姿勢は不変。今度はホークス先発陣の柱の一角として、V奪回のために右腕を振り続ける。

 ソフトバンク・工藤監督(千賀のWBC優秀選手選出に)「ありがとうございます。おめでとうございます。素晴らしいこと。日本でも優秀選手を取れるように頑張ってほしい」

■和田「不思議じゃない」

 開幕投手を務める和田が、24日の広島とのオープン戦で「3・31」への準備を整える。開幕前の最後の実戦登板。「本当本番のつもりで投げます。そういうイメージを持ってやりたい」とうなずいた。千賀が侍ジャパンでは唯一、WBCのポジション別優秀選手の一人に選ばれたことを報道陣から伝えられ「彼のピッチングならね。不思議なことじゃないよ」と喜んだ。

 2017/03/24付 西日本スポーツ

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