清宮早実を撃破 東海大福岡

 全員野球で今大会大注目のビッグネームを打ち破った! 東海大福岡が高校通算79本塁打を誇るスラッガー清宮幸太郎(3年)を擁する早実(東京)に11-8で打ち勝ち、初の8強進出を果たした。4番遠藤秀斗(3年)が長打2本を含む3安打で5打点を挙げるなど打線が奮起して、15安打で11得点。6回には犠打を挟む6連打で5点を挙げるビッグイニングをつくり、一気に早実を突き放した。福岡大大濠は28日、滋賀学園と再試合を行い、初の福岡勢ダブル8強を目指す。

 今春の甲子園の「主役」に全員で挑んだ。今大会注目度ナンバーワンの早実。日本中が注目するスラッガー清宮を擁する強豪チームを倒し堂々の8強入り。「ずっと対戦したいと思っていた相手。朝からワクワクしていた」。杉山繁俊監督は、この春2度目の校歌を歌う選手たちを誇らしげに見つめていた。

 甲子園全体を包む「早実を後押しする」空気をバットではね返した。15安打を放ち11得点。3回には失策から1点を先制されたが、その裏2死満塁から4番遠藤が走者一掃の三塁打を放ち、すぐに逆転した。勢いは止まらず6回には犠打を挟む6連打で5点を追加。相手の追い上げムードが出た8回に2点を追加し再び流れを戻した。1番有安晟真(3年)は「打席は自分ではなくチームの打席。つないで点をとるのが自分たちの野球です」と胸を張った。

 3回の三塁打に続き、6回に2点二塁打の遠藤は初戦で4打数無安打。「後ろにつなぐ気持ちで打った。公式戦で3安打は初めて」。初戦のノーステップ打法から右足を上げるフォームに修正し仕事を果たした。新チームスタート時は守備の不安があり控えのBチーム。守備練習を重ねてレギュラーをつかみ4番を任されるまでになった。

 1試合15安打は昨秋の公式戦から最多。チーム打率2割7分7厘だった打線の突然の目覚めは、入念な準備のたまものだ。事前に早実のデータを細かく分析。相手投手を想定した左右の打撃投手を相手に徹底的に打ち込んだ。練習の成果が出て今までにない猛打での勝利に「打ってくれてうれしかった」と杉山監督は喜びを表した。

 つらい時期を一緒に乗り越えた仲間とチームの歴史を塗り替えた。2年前、試合もできない時期があった。秋の福岡大会中に、部内の暴力事件が発覚。大会を辞退し、翌年3月まで対外試合禁止処分を受けた。杉山監督も謹慎。今の3年生は1年生大会に出場できなかった。「当たり前のことが当たり前じゃないとわかった」と有安はコーチと練習に励んだ当時を思い起こした。

 初戦の神戸国際大付戦は9回に相手失策絡みでサヨナラ勝ち。早実を撃破した2回戦に続き、次は大阪桐蔭に挑む。みんなで一つになれば、どんな相手も怖くはない。 (前田泰子)

◆8強進出は県勢6年ぶり

 福岡県勢が選抜大会で8強入りしたのは、2011年の九州国際大付以来で通算20度目。過去優勝はなく、1947年の小倉中、54年の小倉、2011年の九州国際大付の準優勝が最高。今大会の東海大福岡の2勝と福岡大大濠の1勝1分けを加え、通算成績は55勝77敗1分け(勝率4割1分7厘)。ちなみに夏の選手権は優勝4度、通算成績91勝82敗(勝率5割2分6厘)となっている。

◆東海大五として出場した1985年の選抜大会

 1回戦は広陵(奈良、現大和広陵)と対戦し、11-4で勝利。0-4とリードされた5回に10安打を集めて10点を奪い、逆転勝ちした。その試合でマークした「1イニング最多連続得点9」「最多連続打数安打9」「1イニング最多安打10」は大会記録。2回戦では帝京(東京)に0-2で惜敗した。

 2017/03/28付 西日本スポーツ

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