熊本工、7年ぶり校歌 接戦制し応援団歓喜

初戦突破が決まり、アルプススタンドで喜びを爆発させる熊本工の応援団=9日、甲子園球場 拡大

初戦突破が決まり、アルプススタンドで喜びを爆発させる熊本工の応援団=9日、甲子園球場

 第95回全国高校野球選手権大会で県代表の熊本工は9日、1万6千人の観客が見守る中、1回戦で鳥取城北(鳥取)と対戦した。序盤に得点を重ねてリードを広げたが、相手に追い上げられる緊迫した展開に。それでも落ち着いて反撃を抑え、3-2で勝利した。一塁側アルプス席の応援団は、手に汗握るゲームに声を振り絞り、夏の甲子園で7年ぶりの初戦突破が決まった瞬間、跳び上がって喜びを爆発させた。

 ■攻撃を緩めず

 初回。先頭打者の坂井駿一塁手(3年)がいきなり二塁打を放って早くもチャンス。「いいぞ」とスタンドは一気に熱気に包まれた。すかさず4番の工藤誠也三塁手(2年)がタイムリーを放ち1点先制。父の拓也さん(41)は「熊本大会では不調だったが、だいぶ本来のスイングができている」と目を細めた。

 二回も攻撃の手は緩めない。坂井一塁手が初回に続き2本目の二塁打で、主将の松下凌磨右翼手(3年)が生還。「いつもと違って格好良く見えます」と、松下右翼手の妹の茉生(まき)さん(14)の笑顔がはじけた。

 三回には工藤三塁手がホームランをかっ飛ばし、応援団の盛り上がりは最高潮に達した。

 ■好機を与えず

 中盤は、好機をつくるも追加点を奪えない。一方でエース山下滉太投手(同)は、四回に内野安打を許したものの、次打者を併殺に仕留めるなど、相手に得点チャンスを与えない。

 得意の「打たせて取る」投球で六回まで無失点に抑え、母のゆかりさん(48)は「本当に自分の息子なのかと信じられないほど、たくましくなった」とマウンドを見つめた。そして「この調子で完投して」と祈るような表情に。

 ■冷静さ失わず

 終盤、反撃される。七回に1点、八回にも1点を奪われ、1点差に。それでも選手たちは冷静さを失わず、九回は走者を出したものの、最後の打者のゴロを堀田貴史遊撃手(同)が堅実にさばいて勝利。手を合わせて拝むような表情で見つめていた応援団は、歓喜に沸いた。

 最終回にレフトの守りについた清水拓実選手(同)の兄で熊本工野球部OBの宏樹さん(21)は「4年前に自分たちが甲子園に出たときはサヨナラ負け。それが頭をよぎりハラハラした」。それでも応援団全員が、古豪復活の手応えを感じるナイスゲームだった。

 2回戦は大会8日目(15日)の第2試合で、対戦相手は10日に決まる。

=2013/08/10付 西日本新聞朝刊=

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