樟南野球、接戦制し勝利 応援団は総立ち歓喜

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勝利が決まった瞬間、歓喜の声を上げる樟南の応援団

 第95回全国高校野球選手権大会で鹿児島県代表の樟南は12日、初戦で佐世保実(長崎)と対戦し、1-0と接戦を制した。序盤から積極的なバントや盗塁で流れをつかみ、九回の満塁のピンチも堅い守りで切り抜けた。三塁側アルプス席の応援団は、最後まで気が抜けない展開にはらはらしながら熱い声援を送り続け、勝利の瞬間に喜びを爆発させた。

 ■上々の序盤

 一回表、先発の山下敦大投手(3年)は先頭打者と、2番打者を打ち取る上々の立ち上がり。ところが、3、4番打者に四球を与え、一、二塁のピンチに。それでも、冷静さを失わず、主将の緒方壮助捕手(3年)の好リードもあり無失点で切り抜けた。「大舞台で緊張しているようだ」と山下投手の父好宏さん(52)は心配そうだ。

 二回裏、8番の大谷真平右翼手(2年)の安打などで、2死一、三塁の好機。得点には結びつかなかったが、犠打も絡めた「樟南野球」は甲子園でも変わらない。

 ■小技決まる

 山下投手は走者は出しても持ち前の「打たせて取る」投球で相手打線に得点を与えない。OBの神山弘さん(47)は「捕手がマウンドへ行く回数が少なく、普段の野球ができている。流れはつかんだ」とうなずく。

 五回の攻撃。左中間を破る二塁打を放った大谷右翼手が、9番の島田貴仁二塁手(3年)の送りバントで三塁へ。1番の池田大志中堅手(3年)のスクイズが成功し1点を先制。アルプス席の応援団は総立ちで喜んだ。

 大谷右翼手の兄の龍次さん(25)は「思い切りがよく調子がいいようだ。この後も貪欲に攻めてほしい」と笑顔。島田二塁手の兄の洋明さん(22)は「(弟は)決めるところで決める良い選手。終盤勝負なので集中力を高めて」と表情を引き締めた。

 ■九回も堅く

 九回、佐世保実が2連続安打と送りバントで走者を二、三塁に進め、四球で1死満塁に。応援団が祈るようにグラウンドを見つめる。藤野祐太三塁手(2年)がつかんだ打球が二塁、一塁と転送された。狙い通りの併殺だ。1点を守りきった瞬間、応援団は飛び上がり抱き合って勝利を祝った。

 緒方主将の母珠里さん(36)は「守備が落ち着いていた。壮助も捕手としてチームを引っ張り流れをつくってくれた」と声を弾ませた。試合終了後、アルプス席に駆け寄ってきた樟南ナインに応援団から大きな拍手が送られた。

=2013/08/13付 西日本新聞朝刊=

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