最終回、佐実スタンド沸騰 応援席「よくやった」

最終回の満塁のチャンスに沸く佐世保実の応援席 拡大

最終回の満塁のチャンスに沸く佐世保実の応援席

 12日の第95回全国高校野球選手権大会1回戦で、県代表の佐世保実は樟南(鹿児島)に0-1で惜敗した。両投手の好投で引き締まった試合。最終回に一打逆転のチャンスをつくった選手たちに、スタンドの応援団は大きな拍手を送った。

 先発は左のエース木下愛投手(3年)。小気味よいリズムで投げ込み、四回まで相手に得点を与えない。

 三回の攻撃。3番の山口晃三塁手(3年)の四球、4番田崎稔季左翼手(2年)の右前打で、1死一、二塁。先制のチャンスだったが、山田周捕手(3年)は併殺打に倒れた。田崎左翼手の母ゆかりさん(50)は「打てて良かった。仲良くしてもらっている先輩と1試合でも多く一緒に野球をしたいのだと思います」と祈るように応援した。

 五回は先頭の酒井堅也中堅手(3年)が中越え二塁打を放ち、犠打で三塁へ。スタンドは約320人の応援団がチームカラーの緑のメガホンを振り、先制に期待したが中軸が続かない。酒井中堅手の母奈奈さん(47)は「チームを盛り上げるバッティングをしてほしい」と次の打席も期待した。

     ◇

 その裏、樟南が1死三塁からスクイズで先制。スタンドからため息がもれたが、甲子園の切符を逆転で勝ち取った佐実。「まだまだこれから」と誰もが逆転を信じた。

 六回裏、川端俊星遊撃手(3年)の好プレーで2死二塁のピンチを切り抜けると、スタンドから歓声が上がった。

 1点が取れないまま迎えた九回。山田捕手、川端遊撃手の連続安打と四球で1死満塁の絶好機。「けいた」コールが響く中、打席に立ったのは後門蛍太二塁手(3年)。

 1球、1球に緊張が走る。内角球を思い切りたたいた打球は三塁手の正面へ。「なんとかして1点がほしかったので、突っ込みました」。全力で走った後門二塁手は、一塁に頭から滑り込んだが併殺。泥だらけの顔で悔しがった。

 山口三塁手は九回裏以降の守りに備え、ブルペンで投球準備を始めていた。「悔いが残る」。3番打者として無安打に終わった自分を責めたが、父浩樹さん(53)は「よく頑張った。ご苦労さまと言いたいです」と話し、白熱の好試合を見せた選手たちをねぎらった。

=2013/08/13付 西日本新聞朝刊=

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