有田工「よく頑張った」 アルプス席から大きな拍手

 第95回全国高校野球選手権大会で、県代表の有田工は14日、常葉菊川(静岡)と対戦した。先制を許し、中盤に詰め寄ったが、最後まで相手投手を捉えられず3-5で敗れた。県勢として3年ぶりの16強入りは果たせなかったものの、初戦に続き粘りの有工野球を見せた選手たちに、三塁側アルプス席を埋め尽くした約3500人の応援団は大きな拍手を送った。

 初回の守り。病気で欠場している藤川周遊撃手(3年)の代役を務める桑原耕生主将(同)が、先頭打者の遊ゴロを危なげなく処理。2死一塁から草野善彦捕手(同)が好送球で盗塁を阻止し、常葉菊川の持ち味である機動力を発揮させない。父の彰二さん(47)は「しっかりとピンチの芽を摘んでくれた。打者が見逃し三振するような配球を」と期待を込めた。

 だが二回に古川侑利投手(3年)が3連打を浴び先制されると、死球を与えた後に適時二塁打でさらに2点奪われる。母ゆかりさん(44)は「もっとコーナーを突く厳しい球を投げて」と祈るような表情。

 三回、反撃に転じる。7番草野捕手が内野安打で出塁し、連続犠打で2死三塁に。1番百武将太朗二塁手(3年)が甲子園初安打の中前適時打を放ち、1点を返す。父の晃さん(41)は「必ず打ってと祈っていたが、やっと出た。今からや」。

 四回にまたも古川投手がつかまる。無死一塁から「インコースの厳しいところを狙った」(古川投手)球が甘く入り、ツーランホームランを打たれてしまう。

 すかさずその裏に4番の古川投手が自らのバットで取り返す。1死一塁から中越え適時三塁打を放つと、続く川元空一塁手(3年)のスクイズで3点目。部員の永田晃大君(2年)は「これから先輩が逆転してくれるはず」。

 いつもの逆転劇を-。2点差に詰め寄り、応援団はさらなる反撃を期待したが、そこから打撃が振るわなかった。常葉菊川の堀田竜也投手(3年)のテンポのいい投球に八回まで三者凡退に終わり、好機をつくれない。最終回に2死から3番仙波康弥右翼手(同)が内野安打で出塁し意地を見せたが、そこまで。

 藤川遊撃手の父の清記さん(50)は試合終了後「選手たちはよく追い上げてくれた。頑張った」と笑顔でうなずいた。

 植松幸嗣監督は「うちらしい野球はできたが、常葉菊川の打撃力が上回った。小柄ながらも努力して夢をつかんだ選手を誇りに思う。甲子園に連れてきてくれてありがとうと言いたい」とナインをたたえた。

=2013/08/15付 西日本新聞朝刊=

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