熊本工「ようやったぞ」 2回戦敗退も全力プレーに拍手

一塁側アルプス席から熊本工ナインに声援を送る応援団 拡大

一塁側アルプス席から熊本工ナインに声援を送る応援団

 ベスト16入りへの壁は厚かった-。第95回全国高校野球選手権大会で県代表の熊本工は15日、約4万6千人の観衆の中、2回戦で作新学院(栃木)と対決し、0-4で敗れた。4年ぶり20回目の出場で上位進出への期待がかかったが、かなわなかった。ただ選手たちは最後まで諦めずに全力でプレー。一塁側アルプス席の応援団からは惜しみない拍手が送られた。

 ■初回つかまる

 熊本大会から全試合を完投してきた山下滉太投手(3年)。その大黒柱が初回からつかまる。先頭打者に二塁打を打たれた後、3番打者にツーランホームランを浴びてしまう。「がくっと来た」(山下投手)ところで四死球も連発。何とか後続は断ったものの、不安な立ち上がりに、アルプス席から声援を送る部員の寺岡宗一郎君(3年)は「バックの野手を信じて自分の投球をして」。

 ■打線火付かず

 反撃したいが打線に火が付かない。ようやく四回裏2死から、5番の高木栄志左翼手(1年)が右中間へ三塁打を放ち、チャンス。高木左翼手の母、亜紀さん(43)は「何とか得点につなげて」。だがホームは踏めず。

 五回表、さらに1点を奪われてしまう。3月に卒業した元野球部マネジャーの秋山真穂さん(18)は「逆転してくれると信じています」。

 六回裏の攻撃。代打の志水優来選手(3年)が内野ゴロながら、執念のヘッドスライディングで敵失を呼び出塁。「良くやった!」と志水選手の父、敏広さん(48)。志水選手は三塁まで進み、応援団は得点のチャンスに沸いたが本塁は遠い。

 ■逆転劇ならず

 3点差で迎えた八回表の守り。相手の先頭打者に三塁打を打たれ、再びピンチ。続く打者を三振に仕留めたが、次の打者に初球を二塁打され、4点目を奪われた。これ以上離されたくない-。

 九回表の守備。相手の先頭打者が三遊間に内野ゴロを放つと、堀田貴史遊撃手(3年)が必死に追いついて一塁へ好送球。アウトにすると大歓声が起きた。堀田遊撃手の妹の紗貴さん(16)は「気の強い兄だけど、プレーにその良さが出ている」と誇らしげだった。

 いいムードで迎えた九回裏の攻撃。西山天翔二塁手(2年)のヒットで盛り上がる応援団。しかし、粘りもそこまで。熊本大会決勝で演じた大逆転劇の再現はならなかった。それでも終了後、アルプス席に駆け寄るナインに、応援団から「ようやったぞ」との声が飛んだ。

=2013/08/16付 西日本新聞朝刊=

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