気迫の逆転劇、延学4強 シーソーゲームに応援席しびれる

劇的なサヨナラ勝ちでベスト4進出を決め、高らかに校歌を歌う延岡学園ナイン 拡大

劇的なサヨナラ勝ちでベスト4進出を決め、高らかに校歌を歌う延岡学園ナイン

サヨナラ勝ちに大喜びする延岡学園の応援団

 第95回全国高校野球選手権大会で宮崎県代表の延岡学園は19日、準々決勝で富山第一(富山)と対戦、延長十一回サヨナラ勝ちし、5対4で激戦を制した。宮崎県勢としては48年ぶりベスト4進出を決め、県勢初の決勝進出まであと1勝となった。ナインのユニホームの桜色に合わせて、ピンクに染まる三塁側アルプス席の応援団は、しびれる試合展開に酔いしれ、歓喜に沸いた。

 ●六回に一挙3点

 二回表、先発した井手一郎投手(2年)が先頭打者にレフト線の二塁打を浴びる。1死三塁となり犠飛で先制を許す。井手投手の叔母中嶋かよさん(47)は「先輩に支えられているんだから、緊張せず思い切って投げろ」と活を入れる。

 六回裏の攻撃。先頭の2番松元聖也遊撃手(3年)が内野安打、続く坂元亮伍主将(3年)が野選で連続出塁し、犠打で1死二、三塁と好機を広げる。ここで5番の浜田晋太朗左翼手(3年)が右越えの2点適時三塁打を放ち逆転。さらにスクイズも決まり2点リードに。浜田左翼手の母由美さん(45)は「ナイスバッティング!」。

 ●八回に追いつき

 だが七回表にすぐさま反撃に遭う。継投した背番号「1」の横瀬貴広投手(3年)が4長短打を浴びて3失点、逆転を許す。故障で出場できなかった元エース上米良有汰君(3年)は「調子が悪いなりによく投げている。まだ追いつける点差」と追い上げを願う。

 諦めない延岡学園ナインは八回裏、粘りを見せる。四球で出塁した先頭の松元遊撃手が二塁まで進み、4番岩重章仁右翼手(3年)が打席に。母の真里子さん(42)は「とにかく1点取って」と祈るよう。願いは届き、放った打球はレフト線の二塁打、同点とした。

 ●息詰まる投手戦

 以降は息詰まる投手戦。九回途中から登板の奈須怜斗投手(3年)が好リリーフを見せ、十一回まで無失点。特に九回の1死一、三塁のピンチは圧巻。併殺で切り抜けたかと思われたが、練習ボールがグラウンドに先に入り線審がタイムをかけていたとの裁定で“前代未聞”のやり直し。そんな過酷な状況も気迫の投球で連続三振を奪い、球場全体をどよめかせた。

 迎えた十一回裏。打撃好調の浜田左翼手がこの日3安打目の右前打で出塁。田中祐樹一塁手(3年)も連打で続き、1死一、二塁。最後は薄田凌三塁手(2年)の内野ゴロが野選と失策を誘い、浜田左翼手がサヨナラのホームを踏んだ。応援団はどよめき、高らかに校歌を歌うナインに割れんばかりの拍手を送った。

=2013/08/20付 西日本新聞朝刊=

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