西武石井一が新天地でも栄冠 移籍1年目、パで初V

 FA左腕が新天地でも栄冠をつかんだ。石井一は豊富な経験を投手陣に伝え、レベルアップの起爆剤となった。

 ヤクルトで5回のリーグ優勝を味わった。パでは初、そしてメジャーリーグから日本球界に復帰して初のVだ。「移籍した年に優勝できて本当によかったです」と声を弾ませた。

 日米を往復し、ヤクルトに2度所属したベテランは、先発左腕を求めていた西武にたどり着いた。石井一も「新しい友人をつくるチャンス」と飛び込んだ。投手陣を積極的に食事に誘い、友人よりも“弟分”がたくさんできた。自宅では経済新聞を購読し、硬軟どんな話題にも対応できる話術の持ち主。野球に限らず体験を伝えた。

 マウンドでは開幕3連勝。2年ぶりの2ケタ勝利を飾った。首脳陣も腰の故障歴がある左腕に配慮し、先発予定のない遠征には基本的に帯同を免除。その間は2軍で練習。「2軍のスケジュールには1軍のだれよりも詳しいよ」と胸を張る。

 ヤクルト時代から親しい渡辺監督を「男にしたい」と奮闘した。「オカマぐらいにはできたかな」と石井節。「まだ二つあります。終わりではありません」。CSも日本シリーズも制して、監督を「男」にする。

赤田選手会長は 祝勝会で大喜び

 今季故障に苦しんだ選手会長の赤田は「ケガで貢献できなかったけど、今こうして優勝の瞬間にグラウンドにいることがうれしい。負けて決まっても関係ない」と、特別な思いで振り返った。松坂(レッドソックス)の後を引き継いで昨年から選手会長に就任。「選手会長を大輔から引き受けたのも、ビールかけの音頭を取りたかったから」。宿舎に帰っての祝勝会では思い切り喜びを爆発させていた。

誕生日Vに 西口は感激

 ベテランの西口はプロ14年目で初めて味わうバースデー優勝に感激の表情。36歳の誕生日に渡辺監督を胴上げし「自分の誕生日に優勝なんて初体験。本当にいい思い出になる」と、選手や首脳陣と喜びを分かち合った。今季はここまで8勝。18日には右太もも痛のため出場選手登録を抹消された。3年ぶりの2ケタ勝利は絶望的だが「今年はチーム一丸の優勝だと思う。きょうは、その余韻に思い切り浸りたいね」と笑みを浮かべた。

先発を外れるも 細川「うれしい」

 扇の要の細川も「今年の優勝はとにかくうれしい。そのひと言です」と優勝の味をかみしめた。この日はスタメンを銀仁朗に譲ったが、正捕手を務めながら15本塁打、57打点はいずれも自己最多だ。24日のロッテ戦ではベニーの首投げで左肩亜脱臼に見舞われたが、「問題ないです」ときっぱり。CSに目を向け「これからどう戦うかを考えないと。札幌で優勝を決めたけど、所沢へ帰ってもスキを見せたくない。しっかり西武の野球をやっていきたい」と気合を入れた。

片岡涙止まらず

 先頭打者としてチームをけん引する片岡は、レギュラーになって初めての優勝に涙が止まらなかった。「感動しました。今年は、この日のためにやってきましたから」。大久保コーチらと抱き合い「さすがにこみ上げてくるものがありましたね。最高にうれしい」と喜びをかみしめた。現在50盗塁は両リーグでも断トツのトップで、2年連続の盗塁王は確定的。さらに163安打もリーグトップでシーズン最多安打の初タイトルが見えてきた。「50盗塁はクリアしていますからね。あとは打率3割です。残り試合は気を引き締めていきたい」と自らに言い聞かせた。

大久保コーチ 号泣し「最高」

 両リーグ断トツの191発打線をつくりあげた大久保打撃コーチが涙に暮れた。優勝を目前にした23日の楽天戦(西武ドーム)でも試合終了を待たずにベンチで泣いていたが、まさかの逆転負け。その悪夢を振り払った瞬間をかみしめるように「最高です。監督を胴上げするためにやってきた。優勝できて、もう死んでもいいと思った」。西武や巨人での現役時代にリーグ優勝や日本一を経験しているが、「今日ほど泣いたことはない。監督を胴上げできて本当によかった」と声を震わせた。

 西武・栗山巧外野手「負けても優勝は優勝です。野球で負けてこんなにうれしい気持ちになったのは初めてです」

 同・江藤智内野手「本当にうれしい。結果が出せなくても監督がベンチに入れてくれた。監督の涙を見たときには、やばかったなあ」

 同・A・グラマン投手「今年は満足できる成績を残せた。でも、まだプレーオフがある。これから、しっかり準備していきたい」

 同・岸孝之投手「今年はローテを守って1年間やってこられた。それが優勝という結果につながってうれしい。明日(27日)は先発だから、酒は飲めませんね」

 同・G・G・佐藤外野手(右足首の故障で離脱中)「みんながまぶしく見えました」

優勝お祝いコメント

 福岡ソフトバンク・王貞治監督「昨年の5位、26年ぶりのBクラスというチームを、渡辺監督をはじめ新しいコーチのもと選手を鍛えに鍛え上げ、最強のチームに仕上げられました。今年一年の成績はフロックではなく、本物の強さだと対戦しながら感じたものです。次はクライマックスシリーズで、パ・リーグ野球の素晴らしさを、対戦チームとともに野球ファンに見せてください。リーグ優勝おめでとうございます」

 楽天・野村監督「負けて胴上げ、いいじゃない。敗者としては結構なこと。ざまあみろ。(今年の西武は)何でこんなに強くなったのかね。異常なほど本塁打が出た。飛ぶボールなのか知らないけど、不思議でしょうがなかった。打ち方がいいのかね。特に中・中コンビ。中島、中村はびっくりするくらい飛ばしたな」

 日本ハム・梨田監督「優勝したということは、チームが一つになったということ。参った、おめでとうと言うべき。(大きく負け越した)うちが走らせた部分もある。でも、これから勝ち進めば頂点になるチャンスも残されている」

 小林信次球団社長「監督、コーチが一緒になってモチベーションを上げてくれた。大したものだ。昨年、ああいう状況(裏金問題)があっただけに、ピンチでよく結果を出した。明るくて強いチームをつくってほしいと願っていたが、見事につくってくれた」

 パ・リーグ・小池唯夫会長「渡辺新監督の下、チーム一丸となっての戦いぶりは誠に鮮やかであり、見事でした。とりわけ豊富な練習量から生まれた積極果敢な攻撃ぶりには、目を見張るばかりでした」

 東国原英夫・宮崎県知事「破壊力のある打線に代表されるパワーで勝ち取られた優勝が、キャンプ地の宮崎県民に大きな喜びと元気を与えてくれました。心から感謝申し上げます。クライマックスシリーズから日本シリーズ制覇に向け、県民一同応援します」

 和田博実氏(元西鉄ライオンズ捕手)「今年は西鉄の歴史やユニホームを復活させてくれたりして、例年以上に成績が気になっていました。おめでとう以外に言葉がありません。渡辺監督は1年目だけど、雰囲気づくりが素晴らしく、選手が伸び伸びとやっていた。せっかくここまできたのだから、日本一まで勝ち続けてほしいですね」

 

 

 

 

 

 

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