【いだてん】森山未來、こん身の「富久」 「壮大な伏線の回収が行われる」

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大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』第39回より。満州にて。慰問興行で「富久」を披露する孝蔵(森山未來)(C)NHK 拡大

大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』第39回より。満州にて。慰問興行で「富久」を披露する孝蔵(森山未來)(C)NHK

 NHKで放送中の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)は、第25回(6月30日放送)から描いてきた第2部、激動の昭和史が第38回(10月6日放送)の1940年東京オリンピックの返上と学徒出陣をもってピークを迎えた。そして、きょう13日放送の第39回は、まさかのほぼ全編“志ん生・孝蔵”の回。第1回から若き日の古今亭志ん生、美濃部孝蔵を演じてきた森山未來に見どころや三遊亭圓生役の中村七之助の印象などを聞いた。

【写真】満州の街に驚く孝蔵(森山未來)と圓生(中村七之助)

――第39回の台本を読んだ感想は?

【森山】それまでドラマの中に細く長くというか、飛び道具的にぽんぽん入らせていただいていたのが、いきなりほぼ全編が志ん生・孝蔵のシーンになっていて単純に驚きました。ここまでの話の中でばらまかれていた壮大な伏線の回収がここで行われるというのは、すごいなと思います。よく出来ている本だなと。

――七之助さん演じる圓生の印象は?

【森山】圓生さんはすごく芸に対してストイックで色気のある人だったということなので、七之助さんにぴったりだと思います。もちろん噺家なので落語をやるんですけれど、 “艶のある女性をどうやるのか”という皆さんの期待に噺の部分で応えてくれると思うので、僕も楽しみにしています。

――志ん生にとって満州はどういう場所だったと思いましたか?

【森山】どこにいてもこの人のキャラクターは変わることはないんだろうなと思いつつ、いろんな人や文献によると、戦争以降志ん生さんの芸が良い意味で変わったそうです。満州を経て芸がすごく変わったということは、絶対にここで壮絶な事が起こったんだと思うんですけれど、あんまり志ん生さん自身が語っていないんですよね。

 芸事はなんでもそうですが、噺家はある程度のところまでは技術を鍛錬できるけれど、その先はその人の人生みたいなものが表現に表れると菊之丞師匠がおっしゃっていて。満州が大きなターニングポイントになるのであれば、やはりここで何かが確立されなければいけないんですよね。

 やぶれかぶれな芸風だと言われている志ん生さんだけれど、満州で自分の人生を決定づける何かが生まれてしまう。それまではふらふらしていて飲む打つ買う…まあそれは今後も続くのかもしれないですけれど、ここで根っこに重たいものがずしっと下りるのかなと。

 師匠の円喬さんのようなかっちり緻密な芸風に憧れて、でもあまりに人間が危うすぎるからそうはできなかった。勝手な妄想ですけれど、満州で「生きてるだけで丸儲け」というか、「これでいいじゃねぇか」っていう良い意味での開き直りみたいなものが生まれるのかなと思います。

――満州での「富久」のシーンについて

【森山】また無茶ぶりですよね(笑)。小松勝(仲野太賀)の伏線回収が主で、そこに志ん生の「富久」が乗っかっている。でもその「富久」で僕は孝蔵として何か大きな到達点を迎えなきゃいけないんですけれど、そこに至るまでの孝蔵の心境の変化はそこまで描写されていなくて。“なんとかせえよ、おまえ”感がすごいです(笑)。

 (酔った状態で披露した初高座の)第13回の「富久」はやぶれかぶれで良かったですけれど、今回はそういうわけにはいかない。あそこが始まりだから。あそこからの成長というか到達点を、うまく見せられたらいいなと思います。

■第39回「懐かしの満州」

 脳出血を起こして倒れた志ん生(ビートたけし)は一命をとりとめ、弟子の五りん(神木隆之介)に、戦争中に満州へ兵士たちの慰問興行に行った時のことを語りだす。三遊亭圓生(中村七之助)と共に満州を巡っていた孝蔵(森山未來)は、小松勝(仲野太賀)と出会っていた。やがて終戦。おりん(夏帆)は帰国しない孝蔵の無事を占ってもらおうと、日本橋のバー、ローズを訪ねるが、そこに田畑(阿部サダヲ)が現れる。

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