『病院ノート』に感動の声、記録的バズ生んだ“工作漫画”の神トリック

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 紙コップやノートにイラストを切り貼りした“工作漫画”を表現しているしんらしんげさん。3年ほど前にも、紙コップを3つ組み合わせて見せるドラえもん漫画が話題になったが、先月公開された入院している少年の物語『病院ノート』にも「天才」「ウルっときた」「感動した」など多くのコメントが寄せられ、tiktokでは77万いいねを超える反響があった。海外からも支持される工作漫画家・しんらしんげさんに制作の裏話を聞いた。

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■個性と才能あふれる“工作漫画”はパラパラ漫画が作れなかったために生まれた

――“工作漫画”を最初に作られたきっかけを教えてください。
【しんらしんげさん】大学生活の暇つぶしで、なんとなく思いついたドラえもんの紙コップ漫画を作ってTwitterに投稿したところ、2016年で国内で一番リツイートされたツイートになり、テレビやネットのメディアに取り上げられました。それから色々な形で作品を作って投稿するようになりました。

――紙コップやノート、封筒などを使った演出は斬新ですよね。
【しんらしんげさん】割と普段はなんとなくで思い浮かんだ作品を作っています。家でダラダラするのが好きなので紙コップやノート、封筒など家にある小物などで思い浮かぶことが多いのかと思います。

――漫画家を本業とされているのでしょうか。
【しんらしんげさん】1年ほど前までゼネコンで働いてましたが、今はクリエイターとして企業などからの依頼を頂いたり、動画から収益を頂いたり、数回しかないですがテレビの出演などもして、そういうことをこなしながら生活しています。ただ不安定な仕事なので、これでずっと生活しようとは思っておらず、またどこかの企業に就職しようとは思ってます。

――『病院ノート』には大きな反響がありましたね。
【しんらしんげさん】立体のノートの仕掛け動画は『社畜ノート』で初めて作り、ブラック企業で働く人が希望を持つ話を作ろうとしたつもりが凄く暗い話になってしまったために、今回は明るい話でノートの動画を作りたいと思って制作したので、たくさんの方に感動してもらえて嬉しかったです。

――1ページでドラマが展開する仕掛けは本当に巧妙ですよね。
【しんらしんげさん】ノートで作った3Dアートのパラパラ漫画のようなものを作りたいと思っていて、『社畜ノート』の最初の電車のシーンと首吊りのシーンがまず思い浮かんで、それからストーリーを思いつきました。パラパラ漫画にすると枚数が膨大になって作れなかったので、動く紙芝居のような形にすることにより完成することが出来ました。

――しんらしんげさんの作品は、セリフがなくても伝わる作品が多いですよね。
【しんらしんげさん】自分が少し文章を書くのが苦手だからというのもありますが、言葉ではなく絵や動きだけでストーリーを表現する作品が好きなんです。また、中国のweiboでも投稿したり、インスタグラムではフォロワーの9割以上の方が海外の方でコメント欄も外国語ばかりということもあり、海外の方にも内容が伝わるようにしたいと思い、セリフを極力書かないようにしています。

――世界中からコメントが寄せられていますが、印象に残っている反響はありますか。
【しんらしんげさん】私の作品を見て「感動しました」「泣きました」とか、お気に入りのお年玉の作品では「おばあちゃんを大切にしようと思いました」などのコメントを頂くと、私は自分の作品では泣いたり深く感動したりしないので、自分よりも作品を気に入ってくれてるようで嬉しく思います。

――作品を見た方にどのようなことを伝えたいですか。
【しんらしんげさん】伝えたいことなどは正直特にないです。自分は今までにない作品や面白いと思った作品を作っていきたいとは思っていて、作品を見てどう思うかなどは見る人の感性に任せたいと思います。

――今後の目標を教えてください。
【しんらしんげさん】これまでのように誰も作ってないような色々な仕掛けの作品を作っていきたいと思います。制作期間がものすごく長くなってしまうので難しいですが、いずれは映画のような長尺のものも作れたらいいなと少し思うところもあります。あと、動画という形だけではなく、誰でも手にとって購入出来るようなものも作りたいと考えています。

 学生時代になんとなく思いついた作品が記録的バズとなり、「伝えたいことなどは特にない」と語りながらも、感覚的に作ったものがメッセージはしっかりと人々に届いている。真のクリエイター気質なのではと思わせられるが、しんらしんげさんの言葉ではない“メッセージ”が作品を通して世界中に届けられることに期待したい。

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