子どもの認識はすでに「YouTuber」、“テレビに不向きだった”よゐこが作った新たな挑戦の場

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 お笑いコンビ・よゐこのYouTubeチャンネル『よゐこチャンネル』の登録者数が22万人を突破した。よゐこといえば、『めちゃ×2イケてるッ!』や『笑っていいとも!』(フジテレビ系)、『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)など、テレビを中心に活躍してきた芸人。最近ではチャンネルを開設する若手も多いが、誰もが成功しているわけでもない。芸歴29年に及ぶベテランであり、鉄板コンテンツ“ゲーム実況”の元祖でもある彼らが、YouTubeに進出した理由とは?

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■きっかけはラジオの終了、次のチャンスを待つよりも「YouTubeでやったらええ」

 『よゐこチャンネル』は毎週木曜夜に生配信。47歳になった二人の自由すぎる企画と、まったりとしたトークが人気だ。今年5月30日に開設され、約6カ月でチャンネル登録者数が22万人を超えるなど好調だが、始めたきっかけは“ラジオ番組の終了”だった。

濱口優 「僕ら、4月まで『よゐこのオールナイトニッポンPremium』(ニッポン放送)というラジオ番組をやらせていただいていたんですが、終了してしまったんです。ほかの何組かは次に繋がったんですが、僕らは次のステージにいけなかった。相当楽しかったのに、楽しいだけじゃあかんねんなって思いましたね。マネージャーさんからは『来年また呼ばれるかもしれないので、次を期待して待ちましょう』と言われたけど、僕はなんで待たないといけないのかと。『延々と面白いことができる場所はないのか? それだったらYouTubeでやったらええんちゃうの?』と提案しまして、『よゐこチャンネル』を配信することになりました」

有野晋哉 「僕としては、『えっ!? なに勝手なことをしてるの』って感じだったんですけどね(笑)。せっかく木曜日、休みになると思ったのに」

 予定では1時間の配信だが、彼らのトークは2時間を超えることもざら。

濱口優 「ルール無用にしたくて。地上波だと色々な制約や大幅なカットもあるけど、僕らの気の済むまでやらせてくれよっていう番組を作りたかった。そのへんは『めちゃ×2ユルんでるッ!』(『めちゃイケ』放送当時のネット配信番組)の影響が大きいですね。岡村(隆史)くんたちと終わり時間も決まってない中、どうなるかわからへんっていうスタイルがむちゃくちゃ面白くて。あの形は絶対に受け入れられるのにって思っていましたから」

有野晋哉 「ただ、毎回配信が長くなるから。地上波みたいに『長いよ!』って言ってくれる人がいたほうがいい。お腹いっぱいの少し前で教えてくれる“大人”の人も必要です(笑)」

■『めちゃイケ』『黄金伝説』…テレビで人気を得たが実は「不向きだった」?

 YouTubeに向かう二人のスタンスは若干違えど、そこもまた面白みとなっている『よゐこチャンネル』。とはいえ、これまで多くの地上波テレビでレギュラー番組を持ち、『めちゃイケ』をはじめ、『いきなり!黄金伝説』の“無人島0円生活”などを盛り上げた立役者となったよゐこ。現在もYouTubeとテレビ双方で活躍しているだけに、それぞれの兼ね合いはどのように考えているのだろうか。

濱口優 「僕はとくに分けて考えてはないです。テレビでも、全部放送していいよっていう気持ちでやってますから。無人島生活でも漁や家作りが評価されましたが、それと同じぐらい“チネリ”(小麦粉を小さくちねったよゐこ流のコメ)も人気が出て。僕らが延々と“チネリ”を作ってる、みたいな(笑)」

有野晋哉 「あれ、5時間ぐらいやってるんですよ。それをノーカットDVDにしてプレゼントしたら、かなり応募が来たのには驚いた」

濱口優 「以前やっていた番組『よるこ』(毎日放送)でもそうだったけど、僕ら、長く何かを続けてやることが意外と得意なのかもしれない。よゐこの良さは“瞬間”じゃないんやろうなって思いました。もしかしたら、テレビには不向きな人たちやったけど、今まで頑張ってきたんやろうなって(笑)。確かに『よゐこチャンネル』でダラダラすることがすごく心地がいいというか、やりやすいとも思っています」

有野晋哉 「僕は、『よゐこチャンネル』でサッカーの企画をしたら、地上波のサッカー番組に呼ばれへんかなぁとか、そういうこともしたたかに考えてやっています(笑)。ラグビーの企画をやったときは、遅すぎて呼ばれませんでしたけどね。YouTubeは地上波に帰るための腰かけです(笑)」

濱口優 「いやいや、有野は天邪鬼だから。単に照れ屋なんですよ!(笑)」

 最近では、多くの芸人も進出しているYouTube。梶原雄太の『カジサック KAJISAC』や『中田敦彦のYouTube大学』のように人気を博すチャンネルもあれば、まったく登録者数が伸びない若手芸人のチャンネルも存在する。芸人だからといって、必ずしも成功するとは限らない。

濱口優 「僕も、登録者数が少なくなることは覚悟していました。だから最初は怖かったっすね!」

有野晋哉 「えっ!? 僕はすぐ100万いくと思ったんですけど。全然いかへんから震えてるんですよ(笑)」

 ベテラン芸能人の中には、当初YouTubeに拒否反応を示す人もいたが、そういった戸惑いはなかったのだろうか。

濱口優 「僕ら、そういう毛嫌いはなくて。子どもたちの“将来なりたい職業ランキング”の1位がYouTuberだって聞いたら、そうなんだ、頑張らなきゃ!って思うぐらいやから」

有野晋哉 「僕はすぐ新しいモノに行きたがるんです。LINEのスタンプが出たときも、僕らのスタンプを作って欲しいと言って断られましたけど。よゐこじゃ売れませんと(笑)。そんな感じなので、もしYouTubeの次の何か新しいメディアが出来たら、そっちにいくかもしれませんね」

■ゲーム実況の元祖は有野課長⁉「僕がゲーム下手なせいでゲーム実況は始まった」

 とはいえ、よゐこもテレビからいきなりYouTubeに移行して成功したわけではなく、その“下地”はすでに出来上がっていた。その一つが、有野が出演するゲームバラエティ番組『ゲームセンターCX』(フジテレビONE)だ。“有野課長”としてひたすら古いゲームに挑戦し、その収録時間は毎回、12時間以上にのぼるという。これこそ、YouTubeの鉄板コンテンツである“ゲーム実況”の元祖と言えるのではないか。

有野晋哉 「あれはプロが編集して、音や文字を入れてくれてるから面白いんですよ。僕はただゲームをプレイしているだけです。僕がゲーム下手なせいで、『有野課長よりうまくできるぞ!』っていうところから、ゲーム実況は始まったって僕は思ってます(笑)」

 有野のみならず、以前から二人で出演しているのが、Nintendo公式チャンネルの『よゐこのマイクラでサバイバル生活』(現在は『よゐこの〇〇で〇〇生活』)。2017年のゲーム情報番組で、好評につき続編も配信。その影響力を目の当たりにした出来事もあった。

濱口優 「以前、2人でロケをしたときに、子どもたちがブワーッて集まってきて、『よゐこだ!よゐこだ!』ってなったんですよ。ちょうど『めちゃイケ』が終わる時期だったので、『めちゃイケ』はなんで終わるの?と聞かれるのかと思いきや、『マイクラ、観てます』と言われて。それはちょっと衝撃的でした。テレビではなく、こっちを言われるんやって」

有野晋哉 「ギャル曽根の息子にも、『ママ、ゆーちゅーばーがいる!』って言われました。ギャル曽根は『テレビに出ている芸人さんだから』と訂正していましたけど(笑)」

濱口優 「今の子どもたちにとって僕らはテレビの芸人ではなく、YouTuberっていう認識なんですよね。それでも認知されててありがたいことですけど」

 このように、テレビでお馴染みながら、実はYouTubeに向いていたよゐこ。彼らが思う、今後のYouTubeの可能性とは?

濱口優 「自由さはとても感じます。思いつきでやってますけど、まだまだこれからも広がりは見せていけると思います」

有野晋哉 「僕的には登録者数が100万人を超えて、そのうち濱口一人でもやってくれるようになればいいなって思ってます(笑)。そしたら木曜日が休みになりますからね! あと、テレビにも呼んでください(笑)」

(文:今 泉)

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