岡村隆史、脱“めちゃイケ”が俳優業に好転 連ドラ初挑戦『麒麟がくる』にかかる期待

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 大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK総合)が「良質な大河ドラマ」として評判がいい。大河ドラマとして人気の高い“王道戦国もの”だが、鮮やかな色彩や、ドローンによる臨場感とスケール感のある映像、キャストの怪演などがその要因として挙げられるなか、独自の存在感を放ち“貢献”しているのが、美濃の農民・菊丸役で出演している岡村隆史。やるかやられるか緊張感が張り詰める“戦国もの”において、登場すると少し気を緩め和むことができる特異な存在として描かれ、しかも出自が不明というミステリアスさに、SNSでは「本当は〇〇に違いない」と正体を考察する人が多数現れるほど。ここでは、そんな岡村隆史の、俳優としての足跡と可能性を考えていきたいと思う。

【写真】『麒麟がくる』で光秀(長谷川博己)と行動を共にする菊丸(岡村隆史)

◆お笑いにストイック バラエティーのために連ドラオファーを辞退

 意外なことに、『麒麟がくる』は、岡村にとって初の連続ドラマのレギュラー出演作。だが、俳優としてまったく評価されていなかったわけではない。
 1990年代中盤に、『ぐるぐるナインティナイン』(日テレ系)、『ジャングルTV 〜タモリの法則〜』(TBS系)、『めちゃ2モテたいッ!』(フジテレビ系)、『ASAYAN』(テレビ東京系)、ラジオの『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)などの番組が始まり、バラエティー番組で多忙を極めるなか、井筒和幸監督に見いだされ(ナインティナインとして)主演した『岸和田少年愚連隊』(1996年)での演技が高い評価を受け、ブルーリボン賞(新人賞)を受賞。99年には、香港ムービー『無問題』に単独で主演。コミカルかつ動けるという岡村の特徴を最大限に生かしたアクションコメディがスマッシュヒットを記録し、2001年には続編が作られるなど、俳優・岡村隆史の評価が高まっていた。

 だが、岡村は“俳優業”へ色気をみせなかった。その後も『妖怪大戦争』や『踊る大捜査線シリーズ』などの映画で存在感のある役をみせ、映画『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』で主演を務めるなどしたが、連ドラのレギュラーではなく、あくまで映画。その理由について、昨年11月のORICON NEWSのインタビューでは「映画は決められた期間にバッと撮るけど、連ドラは長い期間だからレギュラーのバラエティーと並行になって、自分の中で整理がつかなくなる」と連続ドラマのレギュラー出演のオファーを断ってきたことを明かしている。
 2010年に体調不良で5ヶ月間休業したあとはさらに出演作を絞り、周囲の待望論とは反比例する形で、俳優業に一定の距離をとっていた。

◆脱“めちゃイケ”の気概が加速 2020年は俳優・岡村隆史が席巻!?

 そんな岡村だったが、2019年11月に公開された映画『決算!忠臣蔵』で、主要キャストとなる勘定方・矢頭長助を好演。2020年には『麒麟がくる』のレギュラー出演も快諾した。
 岡村は同インタビューで、大河ドラマのオファーについて、「自分の中で大河って想像もしたことがなかったけど、50歳を手前に声をかけてもらって、この先にこんな事があるかわからないと思って引き受けたんです」と快諾の理由を話し、これまでの経緯からマネージャーに「やるんですか!?」と驚かれたと明かしている。
「いつまでも『めちゃイケ』のカラーじゃいけないと感じていたし、『めちゃイケ終わったらこんなもんかい』って思われるのもいやだったので、“次の岡村隆史”を見せていく必要性を感じていた。そんなタイミングで、この『決算!忠臣蔵』や大河ドラマのお話をいただいただけで。バラエティーじゃないし、初挑戦の時代劇ということで、新しい岡村隆史を見ていただくことになるのかなと考えました」

 岡村演じる菊丸は、自身が「菊丸は、単純で明るい農民です。息を飲むような緊張感のあるシーンが多いなか、菊丸が出てくるとほっと一息つける。そんなキャラクターになれればいいなと思っています」と番組HPで分析する通り、調子に乗っていきがるが、すぐにさがる気弱な一面もあり、まさに自身のキャラクターがそのまま生かされる岡村の面目躍如といった役どころ。冒頭で述べた通り、緊迫したドラマのなかにおいて大きなアクセントとなり、今後もその存在が大きなカギになるだろう。

 『麒麟がくる』での好演に加え、『決算!忠臣蔵』での演技が評価され、『第43回日本アカデミー賞』(3月6日授賞式開催)では、綾野剛、伊勢谷友介、柄本佑、佐々木蔵之介、吉沢亮と日本映画界を代表する俳優たちと肩を並べて、優秀助演男優賞を受賞。「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)では、俳優業に充実感を漂わせながら、マネージャーに「こういうときこそ営業かけないと」とハッパをかけていた。

 自ら営業をかけずとも、昨年末からの活躍を見れば、俳優としてのオファーは続々舞い込んでくるだろう。2020年、リミッターを解除し、俳優業にも舵を切った岡村隆史が、お笑い界だけでなく、映画、ドラマでシーンを席巻する日も近くなりそうだ。

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