誰も知らない有村架純の“休日” 是枝裕和監督はどう撮った!?

オリコン

 女優の有村架純はドラマや映画の撮影期間に突然訪れた休日、通称“撮休”をどう過ごすだろうか? 知られざる有村のオフの姿を映画、テレビ、CM、舞台など各界のクリエイターたちが妄想を膨らませて描き、有村本人が演じる一話完結のオムニバスドラマ『有村架純の撮休』が、WOWOWで20日(毎週金曜 深0:00~0:55、全8話※第1話無料放送)より放送される。

【写真】『有村架純の撮休』第1話の場面写真

 第1話「ただいまの後に」と第3話「人間ドック」を担当したのは、世界を舞台に活躍するWOWOW初参加の是枝裕和監督(映画『万引き家族』『真実』)。有村とタッグを組むのは本作が初となり、第1話は15分拡大版となる。

――非常に面白い企画だと思いましたが、いかがでしたか?

【有村】『有村架純の撮休』というタイトルでオファーをいただいた時は、「どういうこと?」というところから入り、自分自身を演じるという自分にとっても意味のある挑戦になると思いました。5人の監督、8人の脚本家の皆さんが「面白そう」と思って参加を決めてくださったことがありがたいことだな、と思いましたし、出演してくださる方々も豪華で本当にぜいたくな企画だと思いました。

【是枝監督】有村さんはいつかご一緒したいと思っていたので、今回このようなきっかけをいただけて願ったりかなったり、です。さらに、オムニバスドラマという点が面白いと思って。有村架純をどう料理するのか、腕の見せどころ、やりがいがあるな、と思いました。

――初めてタッグを組んでいかがでしたか?

【有村】是枝監督がこの作品のオファーを受けてくださったことに驚きました。短い期間でしたが、実際にご一緒させていただいて、本当に穏やかな方だなと思いました。スタッフの皆さんも穏やかでしたし、私自身も心地いい空気の中でお芝居をすることができました。

 演出で感じたのは、自分が悲しい、うれしいと思ってお芝居すれば、観てくださる方にも感情が伝わっていると私自身思いがちで、でも実はあんまり伝わっていないよ、ということに気づかせてくださって。役者の方々の感情が見えるまで、すごく粘って、見放さないでいてくれる監督だなと思いました。

【是枝監督】えっ!? そんなことあった(笑)?

【有村】第1話の撮影の時に、監督が現場で手に動きをつけてくださったことがあったんですけど、その時、あっ、いま、顔だけでお芝居をしていたな、ひとりよがりなお芝居していたなって、反省してました。

【是枝監督】僕は、ひとりよがりな芝居をしていると思ったことはなかったんだけどなぁ(笑)。むしろ、有村さんは、感情をそんなに表に出さなくてもちゃんとこちらに伝わってくるというか、内に秘めたものがたくさんある女優さんだと思いました。現場では、彼女が内に秘めているドロッとしたものを引き出せたらいいな、と考えていました。あんまりなかったと思うけど、僕が「こう動いてみたら?」と言えば、有村さんはすぐにピンときて、意図をくんでくれるから。

――ドロッとしたものは引き出せましたか?

【是枝監督】手応えはあります。すごくいいものが撮れたと思います。

――今回の企画は、有村さんが“有村架純”を演じるということで、ドキュメントなのかフィクションなのか、曖昧なところが興味をそそりますが、素に近いエピソードはありますか?

【有村】是枝監督の第1話「ただいまの後に」が一番自分に近いと思いました。突然、撮休になって久々に帰省する話なんですが、実際に私も親と離れて暮らしていて、久しぶりに会うとなんか雰囲気が変わっていたり、見たことがないものがあったり、ちょっとした変化に戸惑うというほど深刻でもないのですが、違和感を抱いた経験があったので。母親役の風吹ジュンさんの、母親だけど、ひとりの女性でもあることを感じさせる佇まいがとても素敵で、リアリティーのある母娘関係が表現できた気がしています。

――『万引き家族』(2018年)でカンヌ映画祭最高賞を受賞して、その後、何か変わったことはありますか? テレビドラマを撮るのは『ゴーイング マイ ホーム』(12年)以来、とのことですが。

【是枝】今回、カメラマンは初めての方で、機材も違いましたけど、映画と同じように取り組みました。スケジュール通りに撮れるかどうか、だけが心配でした(笑)。『万引き家族』でカンヌのパルムドールをいただけたことは大きな出来事でしたけど、周りが思うほど大きな変化はなかったかもしれないですね。『誰も知らない』(04年)を撮り終わった時の方が、映画監督になってよかったと思えたし、『歩いても 歩いても』(08年)を撮り終わった時に、これでこの仕事を職業にしてやっていけるかもと思った。それから10年やってきて、賞をもらって周りの見る目が変わったというのは感じるけど、僕の中ではそんなに変わらなかったと思います。

――有村さんもエランドール賞新人賞やブルーリボン賞主演女優賞などの受賞歴がありますが。

【有村】賞をいただいたら、ゴールというわけではないですからね。その時、その時で、考えることも変わりますし。ただ、長くこのお仕事を続けていけたらいいな、と思うので、その中で携わった作品や役がより多くの人たちに届いたということをわかりやすく認めていただける日がくればいいな、と思います。

【是枝監督】本当にしっかりしている(笑)。僕が、今の有村さんと同じ20代後半の頃といえば、もっと世の中を呪っていたんじゃないかな(笑)。

――『有村架純の撮休』は、是枝監督のほかに、今泉力哉監督(映画『愛がなんだ』)、山岸聖太監督(ドラマ『忘却のサチコ』)、横浜聡子監督(映画『俳優 亀岡拓次』、ドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』)、津野愛監督(オムニバス映画『十年 Ten Years Japan』の杉咲花主演『DATA』脚本・監督)が参加。脚本は、今泉氏、砂田麻美氏(ドキュメンタリー映画『エンディングノート』)、篠原誠氏(WOWOW「WOWOWに入りましょう」CM)、ペヤンヌマキ氏(演劇ユニット「ブス会*」主宰)、ふじきみつ彦氏(ドラマ『バイプレイヤーズ』)、三浦直之氏(劇団「ロロ」主宰)、津野愛氏、比嘉さくら氏が1話ずつ書き下ろしている。

【有村】こんなに豪華な方々がこの企画に参加してくださるとは思っていなかったので、今回、初めてご一緒する方も多くて、新鮮でした。5人の監督とご一緒して、それぞれの色があって、それぞれの空気感に触れることができてとても勉強になりました。有村架純が豪華な監督、脚本家、キャスト、スタッフたちと一緒に「何か面白いことやったんだな」、「楽しんでやったんだな」と温かい目で見守っていただければうれしいです。

 『有村架純の撮休』は3月20日(金・祝)よりWOWOWプライムにて放送。WOWOWメンバーズオンデマンドでは、各話終了後に見逃し配信。TSUTAYAプレミアムでも各話終了後に配信がある。

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