長渕剛、初オンラインライブで熱唱 “擬人化”して考えるコロナ対策「止まることが大事」

オリコン

 シンガー・ソングライターの長渕剛(63)が、22日の午後9時から自身初のオンラインライブ『ALLE JAPAN』(エールジャパン)を開催。5年前に実施された『長渕剛10万人オールナイト・ライヴ2015 in 富士山麓』と同日程に、オンラインライブ史上最大規模となる360度巨大ビジョンを使った演出で、熱い思いを歌に乗せて伝えた。

【イメージ画像】長渕剛のオンラインライブの様子

 新型コロナウイルス感染症の流行や、九州地方豪雨による被災など、不安を抱える人々、頑張る人々へ向けて“日本を元気に”という思いから、1978年のデビューから42年にして初のオンラインライブ開催が決定。ビジョンには再起を図ろうとしている人々を映し出し、リアルタイムでコミュニケーションを取る。その場でリクエストされた曲を生演奏し、エールを贈る試みも行われた。

 「JAPAN」「親知らず」「ろくなもんじゃねえ」「誰かがこの僕を」を歌い上げると、悪性リンパ腫で闘病し、6月5日に「完全寛解」にいたったことを報告した笠井信輔アナがMCとして登場。笠井アナが「やさしい剛さんのエールと、色紙に大きな力をいただきました」と思いを伝えると、長渕は「笠井さん、本当に生還してくれてありがとう。うれしいです」と笑顔を見せた。

 その後、ビジョンには300人のファンの姿が。「声も聞こえないしね。ただ、やっぱり会いたくてね、みんな待っていてくれるっていうからうれしいよね」と話していた長渕も、ファンの姿を見つけると「すごいねーみんな元気かなー。すごいすごい。とにかくファンのみんなともずっと会えてないし、何らかの形で歌を歌いたくて。君のために歌ってあげたい」と呼びかけ、ビジョンに映るファンと1対1でトークを行い、歌を贈る企画へと突入していった。

 長渕は、歌唱前のMCで、コロナ禍での現状にも触れ「僕たちは幾度も絶望の中に突き落とされて、これ以上生きていけないんじゃないかっていう思いを強いられているような気がするんですね。よく言われることだけど『今、できることは…』っていう言葉ばかりがまかり通っていて『そんなのわかっているけどよ』って思ってね。でも、そんなことを言っている間に動いているやつがいるっていうことですよね」と熱弁。

「人間の中に恐怖っていうのはあるじゃないですか。日本中が負のスパイラルの中にぐんぐん入っていて、コンプライアンスとか決まりごととかあるんだけど、ちょっと待てよと。役所が決めたこととか、決まりごとも大事なんだけど、それよりも今そこで倒れている人いるじゃんって」と訴えた。

 2011年の東日本大震災での出来事を振り返り「考えている暇がないっていうことを、東北の人たちは突きつけてくれた。一生懸命、人のためとか考える間もなく、必死に。壊れた大地、すべてが一瞬にして人々の幸せを絶ってしまった。その中でも、潜在的な心の奥底に芽が出てくるように、必死にかきわけて…。悲しみもありますけど、その中にダイヤモンドの原石みたいなものをみんな持っているんだなっていうのは、僕の中での希望でした」としみじみ。

 アーティストとしてのコロナとの向き合い方については「2月3月って、本当に絶望を感じたんです。それで、自分の自宅の小さな庭に、窓を開けると、ウグイスが鳴いているんです。きれいな声で鳴くんですよ。それで屋上にパッと駆け上がって、空を見たら、本当に見たこともないようなきれいな空が見えてね。そうすると、見えるはずのない富士山が見えるんですよ」とのエピソードを披露。「見たこともない景色だって思ったんだけど、よく考えると僕の3歳、4歳の記憶にあったなと。何か自分の原風景に立ち返ったようで、とても皮肉なんだけど、そういう風に思った」と明かした。

 その上で「僕、コロナっていう人間がいたらと、擬人化してみたら(コロナが)『お前が気づかないなら、もっと強毒性で立ち向かうぞ』って言ってきて、身震いがしたよ。それで『どうすればいいんだ』って聞くと、黙っているんだよ。それで答えはひとつかと。武器持つわけにはいかないし、歌を歌ってもダメだし、あーこれは普通に赤信号なんだ。止まるっていうことが、どれだけ大事、僕らにとっては大事な武器なんだなと思いました」と持論を展開した。

 医療従事者との中継をつないだ際には「あなたたちが目の前の人に寄り添っている姿を見た時に、ここに希望があったと思ったよ。医療従事者、お医者さんの愛情、責務、打ち震えるくらい感動したよ。まだまだ終息まではかかるけど、絶対にコロナに負けないようにしような。いつの時代も若い世代が作るんだから。僕は背中を見て、いっぱいいっぱい曲作るからな。頑張ろうな」とエール。「オールナイトでやりたいくらいだね。一人ひとりそれぞれの思いがあって、国とかじゃなくて、個人個人がこれだけ人を思い、これでいけるんじゃないかっていう勇気を感じる」と話していた。

 その後も1対1での交流を行った長渕は「こうやってたくさんのコンサートをやってきて、いつも君に、あなたにっていう気持ちで歌ってきたけど。人にはやっぱり、それぞれに人生があるよね。とても重くて大事な命にまつわる人生がある。これ、歌うたいとしてはおちおちしてられないね。自分のたくさん歌を書いてきたけど、人の人生の中に食い込めるような歌を書かないといけない」と決意を新たに。「演奏時間終わってるだろ(笑)。でも、もうちょっとやる? やってみるかな」と再び歌い始めると、「Myself」ではビジョンに映る300人と大合唱。「きょう、やっと会えてさ、みんなの声が聞けなくてやりにくかったりしたんだけど、本当にありがとう。まだまだ終息しそうにないけどさ。コロナなんかに負けないでいこうな。また必ずライブやるから。いろいろあるだろうけど、頑張ろうね。きょうは本当にどうもありがとう。また会おう、僕はあしたが少し待ち遠しくなったよ。またみんなで待ち遠しい、あしたを作ろう」と深々と頭を下げた。

 今回のライブは、LINE LIVE史上最大規模で単独オンラインプラットフォームで、約8万人を動員した。

■オンラインライブ『ALLE JAPAN』(エールジャパン)
1:JAPAN
2:親知らず
3:ろくなもんじゃねえ
4:誰かがこの僕を
5:花菱にて
6:六月の鯉のぼり
7:シリアス
8:顔
9:西新宿の親父の唄
10:しゃくなげ色の空
11:交差点
12:GO STRAIGHT
13:電信柱にひっかけた夢
14:心配しないで
15:Myself
【アンコール】
16:STAY DREAM

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