『ANN』冨山氏&『JUNK』宮嵜氏が対談 人気ラジオ番組の広告実例を紹介

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 ニッポン放送で深夜1時から放送されている『オールナイトニッポン(ANN)』を手がける冨山雄一氏、同じ時間帯で放送しているTBSラジオ『JUNK』を担当している宮嵜守史氏が3日、都内で行われた『宣伝会議アドタイ・デイズ』内のセミナー「新・メディアの教科書 ラジオ編~ラジオには夢がある!ファンの熱量の活かし方~」に登場。ラジオ業界の現状から、それぞれの番組についてトークを繰り広げた。

【写真】それぞれの事例を交えながらトークする冨山雄一氏、宮嵜守史氏

 まずは、ラジオ広告の変化や現状などについて、冨山氏が資料をもとに紹介。1990年代はナショナルスポンサー、単純提供のスポンサードが多かったが、2010年代からは業種も幅が広がり、ローカルスポンサーも増えた一方、単純提供は少なく、タイアップ広告(番組内で担当者が出る、公開収録、WEB記事、SNS企画)も多くなったと指摘した。

 さらに、2010年からインターネットラジオサービス「radiko」のサービスが開始され、14年にはエリアフリー、16年にはタイムフリーサービスがスタートしたことで、若年層リスナーが急増したと説明。『ANN』『JUNK』ともに、タイムフリー機能を使った聴取が増えており、深夜1時の放送をリアルタイムで聴取している数よりも多く、翌日の朝6~7時台という通勤・通学の時間帯のタイムフリーでの再生が激増していることが明かされた。

 さらに、SNSなどで番組ハッシュタグをつけて実況や感想をツイートすることによる盛り上がりもあると紹介。それぞれ、具体的な事例を挙げる場面では、冨山氏が「オードリーさんのANNのスポンサーをニチレイさんがやってくださっているのですが、10周年で武道館イベントをやった時、若林(正恭)さんが『お弁当にー』って言ったら、みなさん『グー』って言ってくれて。これは毎週聞いているとわかる文脈なので、親近感を持ってくださっているなと感じました」と語った。

 これを聞いた宮嵜氏は「オードリーさんもそうですが、リスナーとの距離が近いゆえ、エンゲージメントが高いですね。ラジオは(広告収入などから見ると)規模は小さいかもしれないんですけど、人を動かせる。オードリーさんみたいに武道館を満員にしたり、ラジオで番組をやっている芸人さんが本を出すってなった時も、出版社の方が驚くほど売れたりして、リスナーさんとの結びつきが強い印象があります」と自身の見解を披露した。

 その上で、宮嵜氏は『JUNK』の事例として「だいぶ前ですけど、おぎやはぎさんの番組で、ミニストップさんのホットスナックがすごいという話題から、お2人がホットドッグの新しい味を勝手に考えだして。すると、ミニストップさんが『実際にやってみましょう』と乗っかってくれてコーナー化しました。そのコーナーで考えた商品がミニストップのホットドックの売り上げ歴代1位(当時)になりました。リスナーと一緒に考えて、うまいまずいっていうのをやって、過程をずっと放送で追えたので、僕も、私も買ってみようという風に実を結んだのかなと思います」と分析した。

 最近の例としては「ハライチの番組でブタメンを話題にしたら、後日、リスナーでもあった担当の方がブタメンを贈ってくださったんです。そこで、岩井(勇気)さんが『送れば放送で(無償で)取り上げると思うなよ』とちょっと生意気な冗談で返したら、その翌週、担当の方が『厚かましく贈っちゃいました。つきましては、1回限りでスポンサーやらせてください』ということになりまして。担当の方がリスナーで番組のノリや岩井さんのキャラを理解していたことややり取りを表に出したことで決まったっていうことがありました。距離が近い分リスナーがパーソナリティーを親しい人間と思ってくれるので、そういったところをさらけ出すと、一緒に気持ちを共有してくれる」とラジオならではの広告のあり方を話した。

 一方の冨山氏も「去年9月に、Creepy Nutsさんが『ANN0』のフリートークで『ケンタッキーがおいしい』って話していたら、その翌日にケンタッキーさんの公式アカウントが『ありがとうございます』とつぶやいたんです」と紹介。その後、ケンタッキーから声がかかり、Creepy Nutsの2人が年明けに同社のCMに出演するという流れになったが、冨山氏は「放送日の昼に、その情報が解禁されたのですが、番組のハッシュタグをつけてリスナーが祝福してくれて。番組でもその話をしたら、リスナーが翌日に足を運んでくれて『ケンタッキーで食べた』という報告を、番組ハッシュタグをつけてしてくれていたんです。こういう風に、ラジオで話したことがきっかけで、ひとつの流れになると、みなさん喜んでくれる」と言葉に力を込めた。

 その後は、最近アメリカで盛況のポッドキャストにまつわるトークを展開。深夜ラジオをスタッフとしてけん引する2人の話はあっという間に終わったが、ラジオ界の明るい未来を感じさせる時間となった。

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