酒処「じむや」で酔いつぶれるズゴックの哀愁ときたら…「ガンプラ4コマ」に込められた裏物語とは?

オリコン

 ガンプラを使って自由に物語を想像し、4コマでわかりやすく表現するモデラー・石澤ぐり(@AgUJ85zs3Q4h8M5)さん。SNSで絶えず新作を発表している同氏が、近作としてガンダムの名脇役・ジムが主を務める「酒処『じむや』」シリーズを発表。ガンダムを擬人化した細かい描写が見事と話題になっている。そんな『じむや』で酔いつぶれた客・ズゴックに、主・ジムは複雑な思いを抱いていた。「ガンプラ4コマ」に込められた裏物語とは?

【新作画像】「生一丁お待ち!」酒処じむやの常連感半端ないガンダム

■小道具の自作にハマり、表現の幅が広がる

――SNSを使って「ガンプラ4コマ」を高頻度で発表され続けていますが、その原動力はどんなところですか?

【石澤ぐり】なんでしょうね?考えてみると…やっぱり自分の出したものに対して反応があるとすごくうれしいのでそこは大きいと思います。その反応によって、「ああしてみよう」「こうしてみよう」と考えが浮かんでくるのも楽しいです。前回、記事にしていただいて、フォロワーの方々から「おめでとう」といったコメントをいただきましたし、友人、知人にも「すごい!」と言ってもらえました。とてもうれしかったです。

――前回インタビューさせたいただいた時は、ガチャガチャなど既製品とガンプラを組み合わせるケースが多かったですが、近作を拝見すると自作の小道具が増えているように思えます。

【石澤ぐり】そうですね。つい最近、「紙バンド」という素材を使ってのミニチュア制作を知り、始めたところこれが面白くて。ガチャガチャやミニチュアで手に入りにくかったり、あったとしても値段が高くて手が出ないものも「自分で作れるかも」と思い、いろいろ挑戦しているところです。

――近作のなかで、シリーズ化されている「酒処じむや」はどのようにして生まれたのですか?

【石澤ぐり】ジムを店主にしたのは…実はあまり深い理由はないんです。居酒屋のカウンターを作りながらイメージを膨らませるのに、たまたま近くにあったジムを置いたら、そのまま置くように…という感じです。

 ただ、どことなくホンワカした感じのジムの表情がハマってるかな、とは思います。欲を言えばもうちょっと可動域の広いガンプラにすればよかったかなとは思いますがまあその辺は工夫次第でどうにかしようかな、と。なので「酒処じむや」の物語についても、当初は全く物語がなく、やりながらいろいろこさえていくつもりで始めました。

■「ジャブロー」の因縁と大将・ジムの思い

――ガンダムを含め「酒処じむや」のお客さんは居心地がよさそうですね。

【石澤ぐり】雰囲気としては気軽にフラッと寄れるようなお店をイメージしました。大将(ジム)は江戸っ子のイメージでセリフつけたりしてます。威勢のいいチャキチャキの江戸っ子というよりは、やや大人しめだけど人情味溢れる大将として描いていこうと思っています。

――カウンターで酔いつぶれたズゴックとそれを介抱するガンダムの姿も印象的です。

【石澤ぐり】これも、棚からなんとなく取り出したズゴックをポンと置いて。可動域の都合上、イスに座らせる事が出来なかったので「じゃあ机に突っ伏す感じだな」と。オマケとして気遣うガンダムさんを付け足しました。

――ガンダムの優しさが染みますね。

【石澤ぐり】ただ、後になって物語を考えてみました。

ジム「いらっしゃいませ…あっ」
ズゴック「…よう。いいかい?」
ジム「モチロンですよ。さぁどうぞ」
ズゴック「…適当に酒出してくれるかい?…ツマミも任せるわ」
ジム「かしこまりやした」

(中略)
ズゴック「あ〜…飲み過ぎちまったなあ…」
ガンダム「大丈夫?」
ズゴック「ああ…すまねえな…」
ジム「…」
ズゴック「大将よう…」
ジム「はい」
ズゴック「また来ていいかい?」
ジム「…お待ちしておりやすよ」

(ズゴック退店後)
ガンダム「…大将、彼にやられたのって…」
ジム「…ええ、ウチのセガレでさね」
ガンダム「……」
ジム「いや、『戦争なんて』とか簡単に理屈で片付けられるもんじゃあござんせんがね。場合によっちゃあウチの息子が誰かの家族をやっちまう、ってのは十分に考えられるワケです」
ガンダム「……」
ジム「もちろん受け入れ切れるもんじゃあねぇですが…四の五の言ったところでセガレが帰ってくるもんでもありやせんや」
ガンダム「…そうですね…」
ジム「さ!そろそろ店じまいの時間なモンで…」
ガンダム「あいよ。お勘定ね」
ジム「毎度あり!」

(閉店後、いつもより片付けに時間がかかってしまう大将なのでありました)

――「ジャブローに散る」(シャア専用ズゴックがジムを撃破する名シーン)の因縁がまさかここで…。大将(ジム)はどのような気持ちでズゴックを受け入れたのでしょうか?

【石澤ぐり】「受け入れざるを得ない」というのが正直なところでしょうね。何を言っても息子は帰ってくる訳ではないですし。ただ、恨みつらみだとか、事件性のあるものではなく"戦争"という「やらなければやられる」という状況での出来事であったことは、大将にとって受け入れるための手掛かりにはなったと思います。

 もっとも、今回はたまたまジムと赤(シャア専用)ズゴックが絡んだのでそうなってしまいましたが、普段はあまり深くは意識してないです。でも、取り入れられるような感じになれば取り入れて行きたいと思います。

――石澤さんの「ガンプラ4コマ」の世界はますます広がっているような気がします。「酒処じむや」以外にも、家やゲームセンターなどさまざまなシチュエーションで描かれていますが、“街”の構想などはございますか?

【石澤ぐり】街の全体像まではまだ考えておりませんが、バーや喫茶店など作りたいお店はいろいろ出てきてるので、たくさん作っていきたいと思います。

――最後に、今後の展開についてお教えいただけますか?

【石澤ぐり】ギタリストのリーオー、会社勤めのガンダムマーク2、世界征服を企むガーベラテトラなど表現したいネタはまだまだあるので楽しんでいきたいです。そして、もっとたくさんの人に見ていただきたいと思ってます。できれば居酒屋セットとか展示会に出してみたいですね。

関連リンク

PR

オリコン アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング