古豪ドネアがWBC王座に返り咲く

共同通信

 世界のバンタム級が俄然、注目を集めている。

 世界ボクシング評議会(WBC)同級タイトルマッチが5月29日、米カリフォルニア州カーソンで行われ、挑戦者のノニト・ドネア(フィリピン)が王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)を4回KOで破り、王座に返り咲いた。

 38歳のドネアは既に全盛期を過ぎたと思われていたが、得意の左フックは健在。これで世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)統一王者の井上尚弥(大橋)との再戦への期待度が高まってきた。

 ドネアはサウスポーのウバーリに対し、序盤はやや苦しんだ。しかし3回、必殺の左フックでダウンを奪うと、立ち上がる王者に連打を畳み掛け、ラウンド終了直前に2度目のダウンを奪った。

 相手のダメージは明らかで、続く4回も攻撃の手を緩めず、再びダウンを奪ったところでレフェリーが試合を止めた。

 戦績は41勝(27KO)6敗。試合後、「井上と闘うためにも勝ちたかった。年齢に関係なく強くなれる」と、会心の勝利に満足そうだった。

 井上とドネア。両者は2019年11月、さいたま市でワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝で対戦、井上が激闘の末、判定勝ちした。

 しかし、ドネアは2回に左フックで井上の右目上を切り裂き、無敵王者を慌てさせた。それから1年6カ月。古豪復活を思わせるドネアの強打には驚くばかりだ。

 井上は6月19日に、米ラスベガスでIBF1位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)との防衛戦に臨む。

 20戦全勝(17KO)の井上は自信にあふれている。観客を入れての開催予定でもあり、「あらゆるパンチで倒す用意をしている。有観客も楽しみ」とゴングが待ち遠しいようだ。

 ダスマリナスは左のボクサーファイター。指名挑戦者は「誰も私が勝つとは思っていないだろう。だから意欲がわく」と闘志をのぞかせている。

 バンタム級は2人以外にも実力者がいる。WBA正規王者のギジェルモ・リゴンドー(キューバ)と世界ボクシング機構(WBO)王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)だ。

 特に強打のカシメロは昨年、井上との対決が決まっていたが、コロナ禍の影響で試合が流れ、ファンをがっかりさせた。

 バンタム級最強は誰か。この疑問に答えてくれるような熱戦を期待したい。(津江章二)

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