西島秀俊×内野聖陽、劇場版『きのう何食べた?』試行錯誤から役が身体の中に染み付くまで

オリコン

 よしながふみ氏による人気漫画を、西島秀俊内野聖陽のダブル主演でドラマ化した『きのう何食べた?』。2019年4月期に放送され、深夜ドラマ枠としては異例の大ヒットとなり、最終回放送終了後には“何食べロス”を訴える人が続出するほど人気を集めたドラマが、なんと映画化。シロさん・ケンジの「役が身体の中に染み付いている」と語る西島&内野のインタビューをお届け。ORICON NEWS独占のコメント動画もぜひご確認ください。

【動画】西島秀俊×内野聖陽、独占コメント

 劇場版『きのう何食べた?』には、料理上手で几帳面・倹約家の弁護士・筧史朗、通称・シロさん(西島)、その恋人で人当たりの良い美容師・矢吹賢二、通称・ケンジ(内野)をはじめ、小日向大策(山本耕史)、小日向の恋人・ジルベールこと井上航(磯村勇斗)など、個性豊かな人気キャラクターたちが総出演。監督・中江和仁(『嘘を愛する女』)と脚本・安達奈緒子(『劇場版コードブルー』)のタッグも続投。劇場版でも、2LDK男2人暮らしのほろ苦くもあたたかい毎日と日々の食卓の物語を丁寧に描く。

――今回の劇場版では、原作8巻で描かれた「京都旅行編」が描かれますね。場面写真や予告編で、2人きりの京都旅行を満喫するシロさんとケンジの幸せそうでほほ笑ましい様子を垣間見るだけで、期待値が爆上げしているんですが、京都ロケで印象に残っていることは?

【西島】ドラマのオープニングの映像は、内野さんがスマートフォンで撮った映像なんですね。現場で試行錯誤した結果、内野さんが撮った映像が一番良くて、採用されました。今回、京都で撮った劇場版のオープニングでも、ほぼ内野さんが撮った映像を使っています。

【内野】西島さんのいい表情を拾えてますよ!

【西島】内野さんが自撮りした映像もありますよ(笑)。

【内野】僕も映っているけど、基本は僕が撮っていたんで、西島さんのいい笑顔が出るように頑張りました。

【西島】今回は僕が撮った映像も少しありますけど、劇場版もそうやって自分たちで撮っているので、史朗とケンジの自然な表情を楽しんでもらえると思います。

【内野】京都に好きな人と行くから、テンションが上がるんだよね。一番大切な人と街を歩いているだけでケンジ的にはウキウキワクワクしていたんですけど(笑)。

【西島】2時間サスペンスの聖地にも行きましたね。

【内野】南禅寺の水路閣ね。

【西島】僕が原作漫画の中で好きなシーンでもあった、「死ぬの?」を、内野さんのケンジで見ることができて感無量でした。

【内野】竹やぶの中で撮ったシーンね。その直前、ケンジがつまずいて転びそうになった瞬間、シロさんがさっと手を掴んでくれて。あの西島さんの王子さまぶりが!! 乙女的にはたまらなかった(笑)。

――シロさんとケンジは、西島さんと内野さんしか考えられない、奇跡的なキャスティング。改めて本作をやってみたいと思った決め手と劇場版まできてやってよかった、と思うことを聞かせてください。

【西島】僕はもともと原作のファンだったので、お話いただいてとても光栄に思いました。ケンジ役を内野さんが演じるというのも大きかったですし、瀬戸麻理子プロデューサーはじめ、企画監修の神田祐介さん、脚本の安達奈緒子さん、中江和仁監督など、原作が好きな人たちが集まって、純粋な思いで作品作りができそうだと思ったので参加させていただきました。

【内野】もともと漫画のファンだったの? 僕は、お話をいただいてから漫画を読んだんですが、「これ好き」って思えましたね。これまでけっこうごつい役を演じることが多かったから、私がケンジ役をやっちゃっていいの?って、思いましたよね(笑)。だいたい、前に演じたことがある役のイメージから想像がつくものを求められることが多いんですけど、前例がないから逆にやってみたい、という役者心をくすぐられました。やっぱり西島さんがお相手というのもうれしいなって。西島さんが出演している作品は観ていましたけど、お会いしたことがなかったので。西島さんと内野、この組み合わせいいじゃん!と思いました。

【西島】内野さんとこうして一緒に話しているのも、いまでは当たり前のようになっていますけど、ほんの数年前、撮影が始まったばかりの頃は、今とは全然状況が違っていたんですよね。ジャンル的にも覚悟がいることだったし、原作漫画のファンにどれくらい受け入れてもらえるか、ファンじゃない人にどんなふうに受け止められるのか、実はけっこうなリスク、プレッシャーを背負って、みんな参加していたと思うんです。でも、みんなで丁寧に撮影して、いいドラマができて、結果、多くの方々に応援していただいて、劇場版まできたんだな、って思っています。

【内野】お話をいただいてから実際に撮影するまで、ほかの仕事との兼ね合いもあって、少し待ったんですね。でも機は熟した、っていうのかな。西島さんがおっしゃったように、撮影に入ってからは試行錯誤の連続で、不安と緊張の中で進んでいく道を探っていった。でも、よしながさんの世界観に寄り添っていくことで、僕らもスタッフもいい影響を受けたというか、日常にある些細なものを愛しながら支え合っていくという、非常にあたたかい気持ちをみんなが持つようになって、本当に現場がやさしい空気に包まれていったんですよ。そういう中で、育まれていった作品だったから、観てくださった方々にも伝わるものがあったんでしょうね。まさか劇場版にまでなるなんて、驚きでしたけど。夜中にひっそりやる話だと思っていたのが、劇場の大スクリーンに映し出される気恥ずかしさもありますけど、ここまできたのは感慨深いものがありましたよね。

やってよかったという意味では、これまで自分自身はオスにしかできない表現を大事に役者として生きてきたので、それが一切必要ないですって、初めて言われて、すごく自由になれたんですよね。こうあるべきとかそういうものから解放されて、西島さんと対峙しながら生まれてくる感情だけでケンジを演じる。僕の中でも転機になるような、大げさかもしれないけど演技に対する捉え方を少し変えてくれた作品になりました。

――撮影ではカットがかからず、アドリブで芝居を続けることも多かったと聞きました。それができるというのは、シロさんとケンジの自然な空気感が身体に染み付いているからですか?

【内野】アドリブに関してはドラマの時から中江さんが自由にやってくれという感じだったんですね。僕がケンジというキャラクターから外れたようなことをしなければ、どんなにズッコケても、西島さんはシロさんとして受けてくれる。西島さんと僕、そして監督との信頼関係ですよね。自由な雰囲気の中で西島さんと僕に、シロさんとケンジを委ねてくれた部分がすごくあって、だからやっていてすごく楽しいんですよね。

【西島】内野さんと僕が大事にしていたのは自然にみえることだったんですね。自由にやらせてもらえる分、けっこう細かいところまでふたりで考えてやっていました。ふたり同時に同じことを言ってしまう場面もぴったり同時だとうそっぽいので、ちょっとだけ微妙にズラすとか。ドラマのうそをできるだけ排除して、どうやったら自然に見えるかという緻密な積み重ねを内野さんとできたのが楽しくて。台本上のせりふが終わった後、アドリブでいくらでも史朗とケンジで居続けることができるくらい、お互いに役が染み付いている感覚はありますね。

関連リンク

PR

オリコン アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング