「どうかCGだと言ってくれ」“理論”と“感覚”で積み上げるバランスアート 一見無駄な特技も極めることで有意義に

オリコン

 本業であるガラス玉職人の傍ら、SNSを中心に“コインタワー職人”として活動しているたぬさん。コインや日常にある物を驚異のバランスで積み上げ、数々のアート作品を制作している。昨年12月の『ニノさん』(日本テレビ系)にもVTRで出演し、菊池風磨にコインタワーのコツを伝授するなど話題に。何気なくコインを積んでみたらハマってしまったというが、「もうこんな人生の無駄遣いはしないぞ」と投稿するなど、役に立たないことを自覚しながらもやめられないのだそう。そんな葛藤の中でも、彼がバランスアートを続ける理由とは。

【作品集】1円玉5000枚…11時間かけて作り上げた”コインオブジェ”「なぜこうなった」

■1円玉5000枚で11時間かけた作品も…「まさに匠の技」

 約9年前からコインを積み始め、現在アートタレントが集まるRPGエンターテイメントに所属しているたぬさん。手元にあった10円玉と1円玉を何気なく縦に積んで、その写真をSNSにアップしたのがきっかけだそうだ。そのクオリティはどんどんと高くなり、今ではコインにとどまらず、文房具や工具、食器、そして机にいたるまで、なんでもバランスをとってしまう“達人”となった。SNSに投稿されるバランスアートには、「重力操作系の能力者」、「どうかCGだと言ってくれ」、「まさに匠の技」など、賞賛する声が寄せられている。

 たぬさんは、今までの経験から“理論”と“感覚”を半々で「これならできそうだ」と思ったものに次々挑戦。これまで一番難しかった作品は「1円玉を約5000枚使ったコインタワー」だそうで、普段は1時間ほどで出来上がる作品が多いが、この作品は11時間という途方もない時間をかけて制作した。

 物を積み上げるコツを聞いてみると…「モノの重心と摩擦を考えることと、手が震えないようにリラックスすることだと思います」と、まさに“理論”と“感覚”が成せる業のようだ。

 数々のバランスアートに挑戦してきたたぬさんだが、繊細な技術なだけに緊張には弱いそうで、「テレビで実演したこともありますが、人に見られると緊張してできなくなってしまうんですよね。また、成功するまでどのくらい時間がかかるのか分からないことも、生で実演する時の大きな壁になっています」と明かした。

■「何かに役立ったことも、活かされたこともない」意味も目的もないアートを生み出す意義

 「この世に居られるのに時間制限があるのにこんな事してる場合じゃない」とつぶやいていたこともあった。しかし続けて、「『この遊びを何か有意義なものに昇華できるんじゃないか』という幻想を抱く自分もいるんです」との想いも綴っていた。

 「いまだにこうした技術が何かに役立ったことも、活かせそうだと思ったこともありません(笑)」と話すたぬさん。「ただ、こうしてインタビューを受けたり紹介されたりと、普通ではできない経験をさせて頂けているので、その点は良かったと思います」とポジティブにとらえている。

「続けている理由も自分でもよく分からないのですが…、上手くできた時の達成感やバランスが取れた時の造形の面白さが好きなのかもしれません。見てくれている人がいるのも大きな理由の1つです。今後も続けていこうとは思っていますが、基本的に思いつきでやっているので、特に今後の展開は考えていません(笑)。ただ、バランスの面白さを活かした誰でも楽しめるオブジェを作れたらいいなとは思っています」

関連リンク

PR

オリコン アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング