敬愛・児玉 満開の頂 2年生大将、土壇場連勝

【女子決勝・敬愛‐大成】鈴木(大成・下)から有効を奪い、声を上げる児玉(敬愛)
【女子決勝・敬愛‐大成】鈴木(大成・下)から有効を奪い、声を上げる児玉(敬愛)
写真を見る

 伸び盛りの若葉が笑顔と涙を輝かせた。大将の出番が一度もない圧勝で2連覇を達成した一昨年大会とは異なり、競り勝ってつかんだ2年ぶりの大旗。「2年前は鳴り物入りの子たちのチームだったが、今年は違う。いいものを持った選手がようやく芽を出した」。吉元幸洋監督は選手と一緒に涙を流した。

 メンバー7人中3年生は2人だけ。立役者となったのは2年生大将の児玉だ。大成との決勝戦。副将同士の闘いに敗れる劣勢の中、出番が訪れた。頬を両手で激しくたたきながら畳に上がると、体重105キロの自身より13キロ重い副将を内股から抑え込んで合わせ技一本。無差別級全国2位の大将鈴木伊織(3年)を相手に、小内刈りと内股で有効を奪って優勢勝ち。「うれしいという言葉しか出てきません」と泣いた。

 昨年は悔し涙だった。副将として出場し、3連覇を狙ったが決勝で埼玉栄に屈した。追い込みが足りないと、新チームになってから乱取りが30分伸びて90分間になるなど厳しい練習を積んできた。「気持ちも強くなり、技で持って行く力がついた」と児玉。8強だった今春の全国選手権で敗れた相手の東大阪大敬愛を準々決勝で倒すと、準決勝では昨年決勝で屈した埼玉栄の大将冨田若春(同)に一本勝ちで雪辱した。

 宮崎県国富町出身。同県内の強豪私立中に進学したが、母の久美さん(44)が体調を崩したことなどから、1年秋に自宅近くの公立中に転校。「同じ体格の練習相手もおらず、伸び悩んだ」と中学3年の頃、一度は柔道から離れたが、全国中学校大会の個人戦で2度ベスト8入りした素質の高さを吉元監督に見込まれ、敬愛へ進学。大舞台で成長を示し、自身初の日本一を手にした。

 次に狙うのは8月の全国総体の頂点だ。「絶対優勝したい。そして、来年は(全国選手権を含めた)3冠を狙います」と児玉は言い切る。新たな「敬愛伝説」の始まりを予感させた。

=2015/07/24付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

ホークス下剋上日本一!西スポ2018アーカイブス

西日本新聞のイチオシ [PR]