恩は忘れない 友情の義援金 熊本・鎮西、広島・崇徳に 地震時の水に返礼 ライバル関係超え

両校の仲間が見守る中、鎮西の村山洸太主将(手前左)から、義援金を受け取る崇徳の八木郁実主将=22日、福岡市
両校の仲間が見守る中、鎮西の村山洸太主将(手前左)から、義援金を受け取る崇徳の八木郁実主将=22日、福岡市
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崇徳の選手の試合を見守る鎮西の男子柔道部員たち
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 金鷲旗高校柔道大会第2日の22日、西日本豪雨で甚大な被害があった広島県から参加したシード校の崇徳に、鎮西(熊本)が義援金を贈った。2年前に起きた熊本地震で、崇徳が鎮西に大量のミネラルウオーターを届けたことへの返礼。「こんなときこそ恩返ししなければ。困ったときはお互いさま」。30年以上続く強豪校同士の交流は、災害時の支援にも広がった。

 両校は毎年、合同合宿を開いて鍛え合う間柄。熊本地震の際には、崇徳の加美富章監督(48)がワゴン車に水を満載して駆け付けた。鎮西は体育館や武道館が半壊して使用不能となり、生徒たちは今も練習場を渡り歩く生活を続けている。

 そして今回。広島の被害を知った鎮西側から恩返しの声が上がった。保護者会で集めた義援金を、村山洸太主将(18)が崇徳の八木郁実主将(18)に手渡した。崇徳の学校施設などに被害はなかったが、交通機関の障害で通学できなくなった部員がいて、寮に入るなどの対応を余儀なくされたという。

 鎮西の村山主将は「2年前の感謝の気持ちを伝えたいとずっと思っていた」。崇徳の八木主将は「いつもは闘う相手が、助け合える関係でもあると改めて感じた。これからも良い関係を続けたい」と語った。

 とはいえ、勝負の上ではライバル同士。試合初日の22日は両校とも幸先の良いスタートを切り、23日の3回戦へと駒を進めた。勝ち上がれば決勝で対戦。両主将とも「そのときは容赦しない。全力で闘います」と火花を散らした。

 鎮西の鳴川良美監督(69)は「あのときの感謝の気持ちを生徒たちは忘れていない」。崇徳の加美監督は「支援を受ける側の気持ちが今日初めて分かった気がする。生徒たちにもしっかり伝わったと思う」と感謝した。

=2018/07/23付 西日本新聞朝刊=

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