豪雨、大けが越え「強めた絆」 初の8強入りした西短大付・佐々木選手 前向きに努力「みんなの支えで頑張れた」

金鷲旗男子5回戦で激しく攻める西日本短大付の佐々木大将選手(左)=24日午前、福岡市博多区のマリンメッセ福岡
金鷲旗男子5回戦で激しく攻める西日本短大付の佐々木大将選手(左)=24日午前、福岡市博多区のマリンメッセ福岡
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 金鷲旗高校柔道大会で初の8強入りを果たした西日本短大付(福岡)。3年生で副将の佐々木大将(ひろまさ)選手(18)は昨年の九州豪雨で自宅が流され、今年3月には右手首に大けがを負った。しかし、持ち前の前向きな性格で努力し、試合にも出場して躍進に貢献。頑張り続けた姿はチームの絆を強めていた。

 柔道を始めたのは小学2年の終わりごろ。わんぱくぶりに手を焼いた両親の勧めがきっかけだった。人を投げる楽しさに目覚め、柔道のない生活は考えられないほどに。西日本短大付に進学後は岩佐修監督(57)から「ポイントゲッターになれ」と言われ、体重を20キロ以上増やした。

 昨年7月5日、豪雨で福岡県朝倉市の自宅が流され全てを失った。いったん家族5人で避難所に身を寄せた後、現在は同県うきは市のアパートに移って高校に通っている。

 被災直後は「これからどうなるのか分からず、本当につらかった」。でも心にはいつも柔道があった。しばらく休んでいた学校での練習に復帰すると、義援金を出してくれたチームメートは「よく戻ってきた」と大歓迎してくれた。

 しかし不運は重なる。今年3月、交通事故で引き手の右手首を負傷した。医者によると全治1年。岩佐監督からは「柔道は高校だけじゃない」と慰められた。

 それでも諦めず、リハビリに励んだ。取り戻した握力はかつての半分ほどだが、チームメートは努力した姿を知っている。金鷲旗メンバー決めの際、「佐々木を入れて負けても本望」と監督に直訴した。

 迎えた大会本番。4強入りをかけた準々決勝で、最終的に優勝した国士舘(東京)と闘った。佐々木選手は1勝を挙げたが、チームはここで敗退。佐々木選手の高校柔道はピリオドを打った。

 「みんなの支えで頑張ってこられた」と振り返る佐々木選手。だが、同級生で主将の安部光太選手(17)は「ぼくたちこそ、支えられた」と逆を言う。「佐々木には勇気をもらい続けた。欠かせない仲間です」

=2018/07/25付 西日本新聞朝刊=

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