延岡学園「よくやった」 延長12回の激闘たたえ 鳴りやまぬ拍手

2010年08月16日 10:06
3点を追いかける延長12回裏の延岡学園の攻撃。懸命に応援するアルプススタンド
3点を追いかける延長12回裏の延岡学園の攻撃。懸命に応援するアルプススタンド
 延長十二回の熱戦に、甲子園はかたずをのんだ-。夏の甲子園大会で15日、宮崎県代表の延岡学園は仙台育英(宮城)に7-10で惜しくも敗れた。序盤は激しい打撃戦で、試合の流れが行ったり来たりするシーソーゲーム。五回に仙台育英が同点に追い付き、その後はお互いに堅守が投手をもり立てる緊迫した展開に。2試合連続の延長戦を戦い抜き、2回戦で姿を消す延岡学園ナイン。約3万7千人の観客からは「ありがとう」「よくやった」とねぎらいの声がやまなかった。

 序盤は点の取り合いになった。一回表、延岡学園は守りのミスが続く。エラーでランナーが出て、坂元悠貴投手が相手打者にライト前に運ばれると、浜田晃成右翼手の三塁悪送球の間に先制を許した。浮足立つナインにスタンドからは「落ち着け!」と声がかかる。

延長の末に仙台育英に敗れ、甲子園球場の砂を持ち帰る延岡学園の選手たち
延長の末に仙台育英に敗れ、甲子園球場の砂を持ち帰る延岡学園の選手たち
 その裏、すぐに取り返す。1死二、三塁で浜田選手がミスを帳消しにする逆転二塁打。父晃嘉さん(45)は「集中して思いっきり打ってくれた」とガッツポーズ。

 だが、続く二回表には、相手に5安打を集められ、逆転されてしまう。3-6になったスコアボードを、押川龍太一塁手の父政文さん(44)は恨めしそうに眺めた。

 3点を追う三回裏に打線が爆発。連打と四球で無死満塁の好機に、6番横山雄二中堅手が走者一掃の三塁打。ゲームを振り出しに戻すと、「雄二最高じゃー」とスタンドの盛り上がりも最高潮に達した。その後、坂元投手も三塁打を放ち、勝ち越しに成功した。

◆緊迫した投手戦

 坂元投手は二回途中で一度押川選手にマウンドを譲ったものの、三回からは1人で投げ抜いた。五回に同点に追いつかれてからは、お互いに一歩も引かない投手戦を展開。六回以降は尻上がりに調子を上げ、延長十一回まで「0点」で抑えた。

 両校ともチャンスを作るものの相手投手も踏ん張り、あと1本が出ずに試合は足踏み状態に。広島から駆けつけた黒木亮太遊撃手の祖母菊池いつ子さん(58)は「こんなにいい試合ができるなんて」と感無量の様子。

◆声をからし声援

 とうとう試合は動いた。十二回表、先頭打者に出塁されると、犠打などで1死満塁のピンチ。坂元投手の母マリアセシリアさん(38)は「落ち着いて」と祈った。しかし、相手9番打者にセンター前にはじき返され2点をもぎ取られた。さらに1点を追加され、3点差を背負うことに。「まだ終わりじゃないぞ!」。立石翼選手の父稔さん(44)は声をからした。

 終盤、攻め続けたが、ホームが遠かった延岡学園。サードファウルフライでゲームセット。応援のお礼に駆け寄るナインに、一塁側スタンドは温かい拍手を送り続けた。

=2010/08/16付 西日本新聞朝刊=

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