ノーシード北九州旋風、また強豪突破 最速145キロ渡辺完投…突如スカウト続々/北福岡

北福岡大会の準々決勝を突破して喜ぶ北九州の渡辺(右)らナインたち
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1失点完投勝利の好投を見せた北九州・渡辺
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北九州OBの柴原洋氏
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北九州の今夏の北福岡大会勝ち上がり
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 波乱が続く北福岡大会は公立ノーシード校の北九州が甲子園出場経験のあるシード校の自由ケ丘に14-1で大勝し、4強進出を決めた。2回戦で東筑撃破の立役者となったエース渡辺翔太(3年)が1失点完投。打線も長短6安打を集めて9回に10点を挙げるなど投打で圧倒した。折尾愛真は東筑紫学園に6-5で競り勝った。南福岡大会では香椎が夏の選手権第1回大会に出場した「レジェンド校」の久留米商に13-10で打ち勝った。熊本大会は伝統校の熊本工がライバル秀岳館を10-3の7回コールドで打ち破り8強に進出した。長崎大会は海星、佐世保工、長崎東、鎮西学院が勝ち上がり8強が出そろった。沖縄大会は糸満、北山、嘉手納、興南の4強が決まった。

4強入り

 もう「サプライズ」とは呼ばせない。公立の北九州が強豪の自由ケ丘を倒して4強入りだ。2回戦の東筑を含めて優勝候補に挙がるシード校を次々と撃破。夢の甲子園まであと2勝に迫った。

 勝利への道筋をつけたのは、11日の東筑戦から中4日で先発した渡辺だ。初回に1点を失った以外は、ホームを踏ませずに完投。7回まで毎回走者を出しながらも、この日最速141キロの真っすぐにパームボールとスライダーを織り交ぜながら要所を締めた。ギアを上げた6回以降は被安打1。猛暑の中での熱投に打線も奮起した。9回の大量10得点でねじ伏せた。

 昨春の福岡大会5回戦で東筑に0-2で敗れた。同じ2年生だった石田旭昇に投げ負け「石田のいる東筑を倒す」と誓いを立てた。初戦の嘉穂総合戦の後、OBで元福岡ソフトバンクの柴原洋氏(44)=本紙評論家=に激励された。「東筑に勝ったらチームが乗るから頑張れ!」。大先輩の言葉通り、東筑戦では自己最速の145キロをマーク。11三振を奪うなど「高校で一番」と振り返るベストピッチを披露し、5-2で勝って目標を達成した。それまでノーマークだったプロも一気に注目。この日は日本ハム、広島、中日のスカウトが視察に訪れた。

 例年の福岡大会と異なり、福岡から南北で1校ずつ代表になれる。北九州が軟式野球部から硬式に変わり、初めて選手権の福岡大会に参戦したのが1983年。昨年までの夏は8強が最高だっただけに、過去の部の歴史で甲子園に最接近した。「今の目標は甲子園。調整して次に備えたい」。21日に行われる折尾愛真との準決勝まで中4日。この夏、実力も注目度も「主役級」に躍り出た渡辺が北九州を初の聖地へと導く。 (前田泰子)

◆渡辺翔太(わたなべ・しょうた) 2000年10月29日生まれの17歳。北九州市出身。小学3年からソフトボールを始め、富野中では硬式クラブ「八幡東ボーイズ」で遊撃手と投手。北九州高では2年秋からエース。好きな選手は大谷翔平(エンゼルス)。181センチ、74キロ。右投げ右打ち。

北九州OBの柴原洋氏 (自身の高校時代は1991、92年に福岡大会の南北を勝ち上がった決勝大会でいずれも柳川に敗れる)「今年から自由ケ丘の指導に携わっているので複雑な気持ちですが、新しい歴史を築いてくれた後輩たちを誇らしく思います。初戦を観戦した時に『(バットを)振る力がある』と感じていました。私が始球式を務める北福岡大会の決勝まで勝ち上がって、最終的には甲子園出場という長年の夢をかなえてほしいです」

=2018/07/17付 西日本スポーツ=

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