平成最後の夏に“昭和な男” 折尾愛真・野元涼「甲子園でも素手で打つ」 高校野球

練習中、打撃フォームを確認する折尾愛真・野元。甲子園でも素手で打席に立つ
練習中、打撃フォームを確認する折尾愛真・野元。甲子園でも素手で打席に立つ
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折尾愛真の強力打線をけん引する松井(右)と野元
折尾愛真の強力打線をけん引する松井(右)と野元
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 ◆第100回全国高校野球選手権(甲子園)

 九州・沖縄勢のトリとして6日目の10日に登場する折尾愛真(北福岡)は9日、日大三(西東京)との1回戦を前に大阪市内で最終調整した。地方大会で10本塁打は出場56校中トップタイ。そのうち6本を記録した野元涼(3年)は甲子園でも「昭和スタイル」で観衆を魅了する豪快なアーチを狙う。

 関西入りして約10日。奥野博之監督は「初出場なので、試合(日程)が遅い方がよかった。いい調整ができた」と手応えを口にした。創部15年目で春夏通じ初の甲子園。当初はやや力みが見られた選手たちも伸び伸びさを取り戻し、ケージの中で気持ちよさそうに快音を響かせた。「野元に聞いたんですよ。『おまえ、甲子園でも素手で打つんか』って。そしたら『打ちます』と。私たちの時代ならともかく、今どき珍しいでしょう。昭和みたいな男ですよ」。そう言って目を細める奥野監督の視線の先で、179センチ、90キロの野元はバットをブンブンと振っていた。

 野元が素手で打ち始めたのは北福岡大会開幕前最後の練習試合だ。「もともと中学のころや、高校に入ってからも練習ではやったりしていた。手袋をしない方が打率がよかったので、大会では外してやってみようと思った」。そうして臨んだ北福岡大会でレギュラーでトップの打率4割8厘をマーク。191センチ、88キロの体格、豪快な打撃とその名前から「福岡のゴジラ」とも称される主将の松井義弥や長野匠馬(いずれも3年)らととともに、6試合で55得点と打ちまくったチームをけん引してきた。

 奥野監督が表現した「昭和」について聞かれた野元は苦笑いしながら明かした。「ホントですか? 自分でもそういうところはあるかなと思います。昔の野球のスタイルが好きというか、憧れるというか…」。趣味はボウリング。特技は合気道(初段)。どこか素朴な雰囲気をかもしだす野元が選手のスタイルとして憧れるのはかつての甲子園のスター、清原和博だ。「豪快な打撃が自分にとっての理想。甲子園でも打ちたい」と目を輝かせた

 打撃の際に手袋を着けると握力がアップし、手の保護にもなる。今では高校野球でも着けるのが当たり前だが、野元はこだわる。「チームでは僕だけ…ですかね。珍しいとは言われます。痛いとかしびれるとかもないし、甲子園でも素手で打ちます」。右手70キロ、左手68キロの握力、105センチの胸囲はいずれもチームトップ。1969年生まれの奥野監督も「昭和」を感じるスラッガーが、いつものように素手で初出場の舞台に立つ。

=2018/08/09 西日本スポーツ=

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