折尾愛真に聖地の洗礼…自慢の打線沈黙 九州のゴジラ松井は涙、今夏1発止まり

スタンドへのあいさつを終えて引き揚げる折尾愛真の選手たち。先頭は松井
スタンドへのあいさつを終えて引き揚げる折尾愛真の選手たち。先頭は松井
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 創部15年目で春夏通じて初の甲子園出場を果たした折尾愛真(北福岡)が、過去2度の選手権優勝を誇る日大三(西東京)に3-16で屈した。高校通算40本塁打を誇る3番松井義弥(3年)は1回に先制点につながる安打を放ったが、待望の一発は出なかった。8回に斉藤隼人(2年)の2ランで反撃したが、北福岡大会でチーム本塁打10本の強力打線は本来の力を発揮できなかった。福岡県勢の選手権での16失点は戦後最多。これで九州・沖縄の9代表は全て1回戦を終え、戦績は3勝6敗となった。木更津総合(東千葉)は敦賀気比(福井)を10-1で下し、奈良大付は羽黒(山形)を4-1で破った。

 憧れの甲子園は厳しく、そして楽しかった。初陣の折尾愛真は全国制覇2度の日大三に16失点の大敗。「九州のゴジラ」として注目された松井に聖地で待望の一発は出なかった。「自分たちの野球ができなかった」。最後は笑顔で終わろうと決めていた。でも、アルプススタンドにあいさつに行くと大声援を受けて少し涙がにじんだ。

 初回1死二塁で右前打で走者を進め、4番上地龍聖(3年)の犠飛で先制。「自分の安打で流れを持ってこられたと思った」。だが1回裏に4連続四死球の後の4連打などで大量7点を奪われて攻撃もリズムが狂った。

 10失点は覚悟していたが、打線が力を出せなかった。北福岡大会で6本塁打を放った「ノモラ」5番野元涼(3年)、同3本塁打の1番長野匠馬(同)も無安打に封じられ、星稜(石川)と並び地方大会最多10発の強力打線は沈黙。「甲子園にのみこまれた。気持ちばかり先走ってしまった」と野元。「失点が多くて力んでしまった」と奥野博之監督も中軸の沈黙は予想外だった。

 日大三の小倉全由監督は「長野君も野元君もいい打者だが、一番は松井君」と松井を一番警戒。だが松井は2打席目以降は無安打に終わり、甲子園で「ゴジラ」と呼ばれた強打を見せることはできなかった。「本塁打を打ちたかったけど、チームが勝てる打撃を考えた。この夏、自分の持ち味は出せなかった」。夏の大会で本塁打は北福岡大会2回戦の1本だけ。大会前に右脇腹に受けた死球の影響や、主将としての責任感もあったが「自分の実力不足。それがすべて」と言い訳しなかった。

 勝利は飾れなかったが、創部15年目で初の聖地を踏んだ。「自分たちはここで終わったので、次は後輩が頑張ってほしい」と松井は後輩に夢を託した。野元、長野は大学へ進学。松井はプロも視野に入れながら今後の道を決める。 (前田泰子)

 折尾愛真・長野左翼手(北福岡大会で3本塁打、初回は四球で出塁もその後の3打席でノーヒット)「打てない球ではなかったが、相手投手にうまくやられた。悔しいけどこの舞台で野球ができて良かった」

 同・小野投手(先発も1回途中6失点で交代)「完璧に打たれた。球が走っていなくて投げるのが怖くなった」

=2018/08/11付 西日本スポーツ=

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