甲子園で打席、兄貴の分も 明豊・三好選手「次はヒット、2勝目を」

5回1死一、二塁の場面で代打で登場し、フルスイングする明豊・三好選手
5回1死一、二塁の場面で代打で登場し、フルスイングする明豊・三好選手
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代打で打席に立った三好泰成選手を見詰める兄功起さん(中央)
代打で打席に立った三好泰成選手を見詰める兄功起さん(中央)
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 高校最後の夏に、兄を超える-。第99回全国高校野球選手権大会で、13日の初戦を突破した明豊(大分)の背番号13、三好泰成選手(3年)は、球児だった兄をずっと追い掛けてきた。兄も5年前の夏の甲子園に出場。しかし打席には立てなかった。「自分が打席に立つ」。初戦で代打出場した三好選手は、兄との「約束」を一つ果たした。次戦は、兄弟の夢である甲子園での初ヒットを狙う。

 五回、4-1と勝ち越した直後の1死一、二塁の好機に代打を告げられた。スタンドから「三好」コールを浴び、力が全身にみなぎるのを感じた。2ストライク後の3球目、変化球にフルスイングしたがバットは空を切った。三振。「追い込まれて気持ちが焦った」

 全力疾走でベンチに引き揚げる弟を、アルプススタンドの兄功起さん(22)は「自分を超えてくれた。よくここまで成長した」と目を潤ませた。

 功起さんは飯塚(福岡)の選手として甲子園でベンチ入りした。背番号11。試合には出られなかったが、一塁のランナーコーチとして仲間を引っ張った。当時、スタンドから応援した三好選手は、ひたむきに白球を追う兄が輝いて見えた。

 「自分も高校野球の頂点を目指す」。尊敬し、ライバルでもあった兄に「負けたくない」と、兄と同じように親元の広島市を離れ、「比べられたくない」と、兄とは違う野球強豪校の明豊に入学した。

 そして、猛練習の末に兄と同じく甲子園の舞台をつかみ、兄が果たせなかった打席に立つことができた。

 「次は結果を残し、兄貴に恩返ししたい」。三好選手は初安打とともに、兄弟で達成していない甲子園2勝を誓った。

=2017/08/14付 西日本新聞朝刊=

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