奇襲実らず 大分大会ベンチ外右腕が先発も…28年ぶり藤蔭、星稜の前に散る

初戦で敗れ、グラウンドにあいさつする藤蔭の選手たち
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3回1死三塁、星稜・内山に適時二塁打を浴び、藤蔭は先発・吉村(右)から市川に継投
3回1死三塁、星稜・内山に適時二塁打を浴び、藤蔭は先発・吉村(右)から市川に継投
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8回2死二塁、中前適時打を放つ藤蔭・奥園。投手・奥川
8回2死二塁、中前適時打を放つ藤蔭・奥園。投手・奥川
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 5日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕した第100回全国高校野球大会。開幕戦で藤蔭(大分)が星稜(石川)と対戦し、4-9で敗れ甲子園初勝利は挙げられなかった。大分大会ではベンチ外で甲子園から登録された背番号10の吉村紘輝(3年)が先発。3回1死からエース市川晃大(同)につなぐ相手の意表を突くリレーも、星稜打線の勢いを止めることはできなかった。6日は沖学園(南福岡)が北照(南北海道)との初陣を迎える。

 28年ぶりの藤蔭の夏、独特な雰囲気に包まれた開幕試合の先発マウンドに立った背番号10の吉村。大分大会ではベンチ入りすらしておらず、相手も想定外だったが、原秀登監督は「もともと力のある投手。(試合前日の)4日に先発は吉村と決めた」という。

 吉村は自己最速139キロの直球で押したものの「スイングが強く、今までの中で一番速かった」と星稜打線を抑えることができず、3回途中で4失点、45球で降板。「一生に一度の開幕戦、全力で投げたが試合をつくれず悔しい」と短い夏を惜しんだ。

 入部時からエース候補だった吉村は、昨年6月に右肘の靱帯(じんたい)を損傷。緊急策として外野手だった市川が投手に転向した。

 昨秋から市川が背番号1を背負い、今夏の大分大会では準決勝を除く4試合で完投。柳ケ浦との決勝では無四球で完封した。その市川は「吉村が治るまで支える気持ちで投げていた」。吉村も復調していた。

 吉村から約4万2000人の観衆が見守るマウンドを引き継いだ市川は「一球一球の歓声に圧倒され、気持ちが高ぶってしまった」とボールが先行して5点を奪われた。それでも味方が加点した7、8回は変化球で要所を抑え、三者凡退。リズムをつくった。

 「この夢の舞台を2人でリレーできたのは宝物です」と声をそろえた吉村と市川。悲願の甲子園初白星には届かなかったが、強豪相手に確かな爪痕を残した。 (広田亜貴子)

■4番が打線けん引、奥園3安打1打点

 4番奥園が3安打1打点で打線を引っ張り、石川大会で無失点だった星稜のエース奥川から4得点した。本格派右腕(この日最速150キロ)を攻略するために打撃マシンを140キロに設定して打撃練習を行ってきた。8回には148キロの直球を痛烈なライナーで中前へ運び1点を返した。打撃強化のために冬の練習では毎日1000回振り込んできた。奥園は「勝てなかった悔しさはあるけど、練習の成果は出せた。大学でも野球を続けたいので自信になった」と胸を張った。

=2018/08/06付 西日本スポーツ=

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