早稲田佐賀、甲子園行き決める 粘り強い打線で加点

校歌を歌い終え、はじけるような笑顔で観客席に駆け寄る早稲田佐賀の選手たち
校歌を歌い終え、はじけるような笑顔で観客席に駆け寄る早稲田佐賀の選手たち
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 第99回全国高校野球選手権佐賀大会は23日、佐賀市のみどりの森県営球場で決勝があり、ノーシードで勝ち進んだ早稲田佐賀が鳥栖を6-1で下して初優勝、悲願の甲子園出場を決めた。

 早稲田佐賀は安在悠真投手(2年)、森田直哉投手(3年)の左腕コンビが好投、打線も12安打を放って6点を挙げ、鳥栖の反撃を許さなかった。

 全国大会は8月7日に開幕する。

 初回に先制を許した早稲田佐賀はその裏、2死から四球で出塁。4番占部、5番安在の連打で2点を奪い逆転に成功した。六回にも2死から7番山本雄の右前打や四球で走者をためると、9番権藤、1番河本の連続適時打で2点を奪うなど、粘り強い打線が着実に加点、徐々に引き離した。打線の援護を受けた安在、森田の両左腕は打たせて取る安定した投球で、二回以降は無失点に抑えた。

 鳥栖は2番小柳からの3連打で1点先制したが、以降は波に乗れず、投手の攻略に手間取った。エースの左腕亀川は連戦の疲れから連打を浴びながらも、続く右腕中尾とともに粘投。応援席は「逆転の鳥栖」を信じ、声を張り上げ続けたが、願いは届かなかった。

    ◇      ◇

■エース支えた投手仲間

 登板した五回から、相手打線を3安打無失点に抑えていた。迎えた九回2死。早稲田佐賀のエース森田直哉投手(3年)は深呼吸した。4年前の佐賀大会決勝戦は九回2死から同点に持ち込まれ、延長戦で初優勝を逃している。「絶対に甲子園に行く」。思いを込めた直球で、最後の打者をショートゴロに打ち取った。両腕を高く天に突き上げると、歓声が球場を包んだ。

 1年の秋からマウンドに立った。自信も自負もあったが、新チームになってからはけがに泣いた。昨秋は練習中に腰を痛め、今春は右足首を骨折。ベンチ入りすらできず、スタンドから仲間を見つめた日々。チームに貢献したいのに、投げられない。悔しさに乱れる心を支えてくれたのは、投手仲間だった。

 けがを隠していた頃。松隈晴基投手(3年)だけに打ち明けた。1年の時に寮で同室だった心許せる友は、背番号1を競ったライバルでもあった。「俺たちが頑張るから、おまえは夏に間に合わせろ」。やっと、治療に専念できた。

 復帰して臨んだ今大会。身長181センチから振り下ろす最速140キロの直球を武器に、決勝戦までの5試合中4試合で19回1/3を投げ、勝ち進んだ。松隈投手と安在悠真投手(2年)の存在にも助けられた。「2人がいるから安心して投げられた」。決勝戦は先発の安在投手が左手に死球を受け、急きょマウンドへ。予定より早かったが、松隈投手に「エースなんだから決めてこい」と背中をたたいて送り出された。

 「3投手は大事な要」と占部晃太朗主将(3年)。猛暑の中の連投に疲れも見える投手陣を気遣い、打線も奮起。投打かみ合った試合展開で勝利を手にした。甲子園出場を目指したチームの合言葉は「歴史をつくろう」。新たな一ページが、確かに刻まれた。

■2死から続いた

 早稲田佐賀の古賀一則監督の話 2死から一人一人が打線をつなげてくれた。安在、森田が良く投げ、ピンチの場面では守備陣も踏ん張り、最少失点で抑えることができた。長打を含めもっと打てるように打撃練習をして、甲子園ではまず一勝を目指したい。

=2017/07/24付 西日本新聞朝刊=

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