バスケBリーグ2部12日PO開幕 福岡&熊本のSG小林初昇格つかむ

左腕骨折の大けがを乗り越え、B1昇格を誓うB2福岡の小林大祐
左腕骨折の大けがを乗り越え、B1昇格を誓うB2福岡の小林大祐
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悲願のB1昇格に向けて調子を上げてきたB2熊本の小林慎太郎主将
悲願のB1昇格に向けて調子を上げてきたB2熊本の小林慎太郎主将
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 運命のトーナメント戦-。バスケットボール男子のBリーグ2部(B2)、ライジングゼファー福岡と熊本ヴォルターズが12、13日、初の1部(B1)昇格を懸けたB2プレーオフ(PO)準決勝に臨む。西地区1位の福岡はホームの福岡市民体育館で中地区1位のFE名古屋と対戦。ワイルドカード(3地区の2位のうち最高勝率)で参戦する西地区2位の熊本は、秋田市のCNAアリーナ★あきたで東地区1位の秋田に挑む。どちらも鍵を握るのは、地元出身の“SG小林”。左腕骨折による長期離脱を乗り越えた福岡の小林大祐(30)はPOでの大暴れを誓い、熊本の小林慎太郎主将(32)は地震からの復興を進める地元に吉報を届ける意気込みだ。 (末継智章)

■左腕骨折から復活

 地元での大一番で真骨頂を発揮する。今季1試合平均14・7点をたたき出した福岡の小林大祐は、点取り屋としての誇りを押し出した。「プレーオフは接戦になることが多い。いかに勝負の時間帯で力を出せるか。(2人からマークされる)ダブルチームで挟まれても、その上から決める」。NBL(ナショナルバスケットボールリーグ)時代、日立や栃木で日本一をかけたプレーオフに何度も出場した実績をフルに活用する。

 昨年10月の広島戦で左腕を骨折。バスケ人生で最大の大けがを負っても「担架で運ばれた時から、復帰戦がいつになるか考えていた」と心は折れなかった。離脱中は試合や練習を外から観察し、気がついた課題を遠慮せずに指摘。いつしか河合ヘッドコーチから積極的に意見を求められるようになった。チームの士気を高めるため、練習ができない間も一番乗りでコートに姿を見せた。

 動かなかった左手の指も毎日のリハビリで回復し、想定より約1カ月早い今年2月にベンチ復帰。復帰戦となった3月3日の仙台戦でいきなり11得点を決めると、スタメンに戻った3月下旬からの18試合で2桁得点を14度マークして復活を印象づけた。「けがの間、チームが勝っていても歯がゆくて。バスケが好きと改めて気付かされたので、今は楽しい」。離脱していた分のうっぷんも一気に晴らすつもりだ。

 Bリーグが誕生した2016年、福岡市出身の小林は「自分が地元で(1部に)上げることに興味が湧いた」とリスク覚悟で当時3部だった福岡に加入した。2年間の戦いがクライマックスを迎えようとしている。「長かったけど、まだ何も成し得ていない。相手に勝てるという気持ちの芽を出させないよう、先手を取って突き放す」。ホームの利を生かし、2連勝で一気に決める。

 ◆小林大祐(こばやし・だいすけ)1987年6月24日生まれ。福岡市出身。長丘小5年時に全国大会優勝。福岡大大濠高3年時に全国総体準優勝。慶大3年時に全日本大学選手権優勝。2010年にJBL(旧日本バスケットボールリーグ)日立に入団。栃木を経て16年、3部(B3)参入の福岡に移籍した。189センチ、88キロ。


■チーム底上げ成功

 初昇格を懸けた決戦を前に火の国の“顔”は燃えている。熊本の相手は昨季B1に所属し、今季のB2最高勝率・900(54勝6敗)を誇る秋田。強敵だが小林主将は一歩も引くつもりはない。「アウェーの過酷な状況に打ち勝つ強い心が一番の鍵。目標のB1昇格を決めるため、団結して戦う」とチームプレーに徹する平常心を強調した。

 シーズン終盤に失速してPO出場を逃した昨季と違い、今季はリーグ戦を4連勝で締めくくり、尻上がりに調子を上げてきた。小林や得点源のウッドベリー、身長200センチで日本代表候補の中西と主力の故障が相次ぎながら、代役の選手が奮闘。結果的に攻撃のパターンも増え、主将は「チームの底上げにつながった」とプラスに捉える。

 今季秋田には4戦全敗。相手の激しい守備からの速攻と1対1の強さに手を焼いた面もあるが、昨秋のアウェー2連戦は小林、今年4月のホーム2連戦はウッドベリーが不在だった。今回は戦力がそろった状態での対決。小林も5、6日の最終節(対東京Z)で2戦連続2桁得点をマークするなど調子は上向きだ。

 小林は2年前の熊本地震直後から「ヴォルターズを復興のシンボルに」と立ち上がり、クラブが行った被災地慰問などの支援活動を先頭になって取り組んできた。「地震を風化させたくない。結果を出し、より多くの人に僕らの思いを伝えたい」。被災地の声援を受け、B1の大舞台に進む。

 ◆小林慎太郎(こばやし・しんたろう)1985年6月29日生まれ。熊本市出身。託麻中から宮崎・小林高、東海大を経て2008年にJBLのパナソニックへ。13年、NBL(ナショナルバスケットボールリーグ)に参入した熊本に移籍。今年1月に熊本開催のBリーグオールスター戦で最優秀選手に輝いた。185センチ、85キロ。


◆B1昇格への道のり

 B1に自動昇格できるのはB2PO準決勝で勝利した2チーム。敗者は3位決定戦を行い、その勝者がB1下位との入れ替え戦に臨む。B1クラブライセンスを取得していないFE名古屋は成績に関係なく昇格できない。その場合も順位の繰り上げはなく、FE名古屋が決勝に進んだ場合は自動昇格が1チームになる。

 B2POは準決勝、決勝、3位決定戦とも各地区1位の中で成績上位チーム(秋田、福岡、FE名古屋の順)の本拠地で開催。まず2試合戦い、1勝1敗の場合は2試合目終了直後に行う前後半各5分の3試合目で決着をつける。入れ替え戦は中立地での一発勝負。

=2018/05/12付 西日本スポーツ=

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