龍谷、8強への扉揺らすもPK戦で涙 終了間際に痛恨の失点 高校サッカー

PK戦で秋田商に敗れ肩を落とす龍谷イレブン
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前半17分、龍谷・今村(左から2人目)がゴール前のこぼれ球を押し込み先制ゴールを奪う
前半17分、龍谷・今村(左から2人目)がゴール前のこぼれ球を押し込み先制ゴールを奪う
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 手を掛けていた8強への扉は、無情にも閉ざされた。PK戦で散った龍谷イレブンの涙が止まらない。「押し込まれる時間帯が長く、向こうの圧力に耐えきれなかった。私からも(対)策を出せなかった」。太田監督が第一声で振り返ったのは逃げ切れなかった後半終了間際の場面。CKからニアの選手に頭でネットを揺らされた。直後に表示された4分の追加時間。流れは息を吹き返した秋田商のものとなり、突入したPK戦では2人が相手GKに止められた。

 勝てば佐賀県勢では23大会ぶりとなる準々決勝の舞台が用意されていた。前半17分にセンターバックの今村慎二(3年)がこぼれ球を押し込んだ。先制して折り返す理想的な展開でも、太田監督は追加点を狙おうと前がかりになっていたボランチの横山太一(同)をハーフタイムで一喝した。「(冷静さを欠き)サイドブレーキを引く役目を忘れていたから」。龍谷サッカーの「根幹」と唱え続けてきた規律。中盤の底から丁寧に試合をつくる本来の役割を思い出し、後半のピッチで最後まで遂行し続けた横山を太田監督は「私の中でのMVP」とたたえた。

 佐賀の高校サッカー界に新風を吹かせようと、元Jリーガーの太田監督が就任した2013年以降の強化が結実。選手権の大舞台で堂々の初出場初勝利も挙げた。試合後、今村は太田監督のロッカールームでの言葉を胸に刻んだ。「(監督からは)『これからは自分一人で生きる力を身に付けよう』と言われた。自立の大切さを大学に進学しても忘れない」。佐賀から全国の頂点を狙う龍谷にとって財産の1敗となった。 (西口憲一)

 ◆佐賀県勢の選手権最高成績は8強 首都圏開催となった1976年度以降、全国高校選手権に佐賀代表(西九州代表を含む)として出場したのは佐賀商、佐賀学園、佐賀北、佐賀東、龍谷の5校。同代表のこれまでの最高は佐賀商が78年度、81年度、86年度、95年度に果たした8強だったため、龍谷は秋田商戦に勝てば初出場でいきなり過去の県勢最高に並んでいた。ちなみに全国総体での最高は77年の佐賀商の準優勝。

=2019/01/04付 西日本スポーツ=

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