雄星デビュー戦に見る「米国事情」の一端 球種割合に変化

マリナーズ・菊池
マリナーズ・菊池
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 現役引退したマリナーズ・イチロー外野手(45)の最後の試合となった開幕2戦目、21日のアスレチックス戦(東京ドーム)では、菊池雄星投手(27)が先発でメジャーデビューを果たした。

 結果は5回途中2失点(自責点1)で自身に勝敗はつかず。3点リードの5回2死、打者を追い込みながら適時打を許し、91球での降板。初登板初勝利の権利をあと1ストライクで逃した。

 今回の日本開幕戦の時期は通常の開幕より約1週間早く、ベンチは本番ながら調整段階との認識。球数に一定の制限があった中ではあるが、菊池の投げた球種の割合から、米大リーグでのモデルチェンジぶりを探る。

 昨季西武での投球に占めた主な球種の割合は、多い順にストレート48・9%、スライダー34・7%、カーブ11%、チェンジアップ5・3%。パワーピッチャーのイメージ通り、ストレート、スライダーが投球の大半を占めた。

 メジャー初登板ではこの序列こそ変わらなかったものの、ストレート48・3%、スライダー26・4%、カーブ24・2%、チェンジアップ1・1%。カーブの比重が一気に大きくなった。特に顕著だったのは打者1巡目。ストレート51・1%、カーブ28・9%、スライダー17・8%、チェンジアップ2・2%と、スライダーとカーブが逆転している。

 効果的だったカーブをマークされたこともあってか、打者2巡目以降はストレート45・6%、スライダー34・8%、カーブ19・6%と、昨季の比率に近づいた。それでも昨季カーブの割合が19%以上の試合は1試合もなかっただけに、変化は明らかだ。

 マリナーズのサービス監督は「キクチのカーブはシャープ」と評している。キャンプ当初は半信半疑だった菊池も、迎えた本番では捕手ナルバエスの要求に限らず、自らサインに首を振ってカーブを選択する場面が見られた。

 実際にカーブで三振を奪う場面こそなかったものの、2ストライク後にカーブの場面は多く、用途はカウント球に限らない。右打者外角にすっぽ抜けて暴投となったものも1球あったが、おおむねMLB公式球でのカーブの投球感覚は悪くなさそうだ。

 ただ投球に緩急をつける上で、カーブを増やさざるを得なかった側面もうかがえる。チェンジアップは初回、先頭の右打者外角に抜けてボールとなった1球を最後に投げていない。その精度はキャンプのテーマに掲げたほど。キャンプ終盤で多投して精度アップに努めてきたものの、まだまだ適応途上には違いない。

 5回のピンチはスライダー、カーブを連打されて迎えた。チェンジアップの精度を高めてスライダー、カーブへの依存度を下げるか、そうでない方策を見いだすか、米国でのデビュー以降の推移が注目される。

 (データの一部は共同通信デジタル)

=2019/03/23 西日本スポーツ=

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