郷土目線で2014年公営競技重大ニュース/ベテラン勢が快記録連発

ボート界の記録を塗り替えた鳥居智恵
ボート界の記録を塗り替えた鳥居智恵
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50歳を目前に大記録を達成した大竹慎吾
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マシンを調整する安藤定実
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【ボート】鳥居智恵 51歳初V デビューから30年9カ月 
「正直、引退するまで優勝はできないんじゃないかな、って思っていました」。1983年のデビューから30年。一度も優勝したことがなかった鳥居智恵(51)=熊本市在住、福岡支部=が9月21日、住之江ボート(大阪市)で悲願の初優勝を飾った。51歳でのデビュー初優勝がボート界の最年長記録なら、デビューから30年9カ月での優勝も史上“最遅”記録。「記録ずくめですね」と笑いながら、「いまだに夢見心地です」。ちょうど、優勝の前日の20日が51歳の誕生日。勝負の神様が用意してくれた粋なプレゼントに、今でもうっとりした表情を見せる。

 選手としてずばぬけた武器があるわけではないと話す。「下手なことは自分が一番よく知っているし、ファンも他の選手も分かっているでしょう」。ただ、それが逆に売り物になることも自覚。「いいんです。私が舟券に絡めば絶対、穴になるんだから、喜んでくれる人がいる。優勝した時もたくさんの人が祝福してくれた。選手冥利(みょうり)に尽きます」。温和な性格で、選手仲間はもちろん、関係者からも慕われる“癒やし系”の存在。人を蹴落としてのし上がるタイプではないが、自分なりの頑張りでファンも周囲も幸せにできる-。あらゆる個性が集まる公営レーサーの中で、やりがいと存在意義をしっかりと確立している。

 4月にはスタート無事故2000走(継続中)を達成し、表彰された。ボートのスタート事故は売上額返還につながる最大のタブーで、価値のある記録。「今年はいい1年でした。これからも『鳥居が来たら穴になる』で頑張っていきたいです」。優勝した際も、3連単379倍のビッグ配当。今後も多くの穴党を喜ばせてくれるはずだ。

【競輪】大竹慎吾 49歳3カ月特別昇級

いつまでもどこまでも、人は強くなれる-。若い頃から変わらぬ信念を持ち続ける大竹慎吾(49)=大分=が、競輪界に偉大な足跡を残す快記録を打ち立て、その思いを具現化した。今年9月、3場所連続オール1着の9連勝という離れ業を演じて、特例規定により、A級から最高峰ランクのS級へと特別昇級。49歳3カ月での特昇は史上最高齢記録だ。

 特昇は今年も他に5人が達成しているが、大竹の達成は異例。特昇者のほとんどは売り出し中の若者。対して大竹は、ピークをとうに越えたはずの“アラフィフ”。しかも、展開に左右されがちな追い込み型。それで1着を取り続けたことは相当な偉業といえる。

 世界レベル目線での向上心と探求心が生んだ成果だ。一回り以上も年下の今年のアジア大会王者・中川誠一郎(35)との連係を想定して、「彼をスムーズに追走した上で追い抜けるように」と、脚力アップに努めた。併せて、「自転車により大きな力を伝えるにはどうしたらいいのか」と、体中の関節の仕組みまで徹底的に研究。「こんな理論があってね」と、運動生理学の新説も積極的に取り入れる。止まらぬ進化は、また新たな記録も生み出しそうだ。

【オート】安藤 69歳336日SG1着

飯塚オート所属の大ベテラン安藤定実(70)が、4月25~29日に川口オート(埼玉県)であったSGオールスターで、SG1着の最年長記録を更新した。年齢を考えればSGに選出されるだけでも称賛に値するが、初日に挙げた69歳333日での白星は、それまでの記録(篠崎実の63歳64日)を大幅に上回るSGでの1着の最年長記録。さらに4日目にも白星を挙げ、記録を69歳336日へと再び塗り替えた。

【オート】森園63歳10カ月優勝

 山陽オート所属の森園数敏(64)が、3月28日に山陽で優勝。最年長V記録を63歳10カ月に更新した。それまでの記録は篠崎実の62歳11カ月。

■白井念願のSG初制覇

 8月に若松ボート(北九州市)であったSGボートレースメモリアルで、白井英治(38)=山口=が念願のSG初制覇=写真。37歳、14度目のSG優出でようやくつかんだ栄冠だった。同大会には師匠の今村豊(53)=同=も出場。ゴール後は白井と今村が、ともに涙を流しながら抱き合って喜び合う姿が共感を呼んだ。

■中川“大車輪”の活躍

 競輪の中川誠一郎(35)=熊本=が、自転車競技に競輪にと大車輪の活躍を見せた。

 仕事の競輪では、7月に弥彦競輪(新潟県)の寛仁親王牌でG1初の決勝進出(6着)を果たすと、9月半ばの前橋競輪(群馬県)のG1オールスターではバンクレコードをたたき出した。

 自転車競技では、同月末に韓国・仁川であったアジア大会のスプリントで金メダルを獲得。30代後半になってさらに力を伸ばし続ける姿が、周囲を驚かせている。

■石川が全24場制覇

 ボートの石川真二(44)=福岡=が、9月3日に宮島ボート(広島県)で通算65回目の優勝。宮島での優勝は初めてで、全国に24カ所あるボートレース場の全てで優勝を果たしたことになった。ボート界12人目、現役5人目の快記録。

 福岡支部では岩崎正哉(42)が現在、平和島(東京)を除く23場で優勝しており、全24場制覇に王手をかけている。

■日本女性では初 岩永英国で騎乗

 佐賀競馬の岩永千明(32)が5月31日、英国・ニューベリー競馬場であった「レディースワールドチャンピオンシップ(CS)第8戦」に出場。日本の女性騎手が英国で騎乗したのは初めてだった。11月9日には、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビであった「同CSファイナル」にも出場した。

 岩永は12月20日の佐賀競馬で、女性騎手では4人目となる通算300勝も達成。現役女性騎手では、別府真衣(高知)に次ぐ2番目の勝ち星。

■大分産馬JRA初勝利

 5月24日の中央競馬の京都3Rで、クラウンアイリス(牡3)が1着。大分産馬のJRA初勝利となった。同馬は大分県国東市のクラウンファームの生産馬。九州産馬はほかに、鹿児島、宮崎、熊本産が勝利している。

■場外発売所“新規店”続々オープン

 新たな場外発売所が、各競技で続々とオープンし、発売エリアの拡大が着実に図られた。

 オートレースは3月21日に「オートレースきもつき」(鹿児島県肝付町)が、8月13日には「オートレースみぞべ」(同県霧島市溝辺町)が、いずれも既存のサテライトに併設の形でオープン。さらにきょう23日には、サテライト中洲(福岡市)に「オートレース中洲」が開業する。

 逆に競輪の「サテライト川辺」(鹿児島県南九州市川辺町)は、既存のオートの場外発売所に併設される形で11月22日に発売を始めた。ボートレースは8月9日に「オラレ下関」(山口県下関市)がオープン。11月15日には宮崎市のJR宮崎駅近くに「ミニボートピア宮崎」が開設された=写真。


=2014/12/23付 西日本スポーツ=

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