打鐘の妖精「かねりん」降臨!/小倉競輪に新キャラクター

鐘をたたくかねりん
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尻尾は木づちのような形のかねりん
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地元の久留米市のイベントに参加したトッピー(左)。右は久留米市イメージキャラクターのくるっぱ
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武雄競輪でのイベントで子どもたちに囲まれる「たけ丸」
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地元佐世保市の商店街に現れたトップくん
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別府競輪の場内を歩くゆー坊(左)とまー坊
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J2ロアッソ熊本のキャラクター・ロアッソくんと並んでポーズを取るファイ太(左)
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 競輪発祥の地・小倉に、ずんぐりした“妖精”が降臨! 1948年に競輪が初めて開催された小倉競輪(北九州市小倉北区)に今年1月、新たなイメージキャラクターが誕生した。その名は「かねりん」。競輪競走で残り1周半の際に鳴り響く打鐘(ジャン)でたたかれる釣り鐘をモチーフに作られたゆるキャラだ。早速、競輪場や北九州市内のさまざまなイベントに出没して、じわ~りと知名度を上げている。打鐘の妖精という触れ込みだが、果たしてその素顔は…。

 ▼自転車乗るのが夢

 とある日の午後、記者は北九州メディアドームで、シルバー色でずんどう形をした謎めいた生物に出くわした。歩く姿はのっしのっしと堂々。ところが階段の上り下りとなると足元がふらつき、誰かの助けが必要と何とも頼りない。頭には白い角と茶色い毛が生え、鼻には輪っかが付いている。そうか、あれはたぶん牛だな。あっ、バンクに入ったぞ。勝利選手のマイクパフォーマンスをそばで聞いているけど一体、何者?

 「お願い、誰か教えて」とつぶやくと、さっきまで“牛”を連れていた男性が「あれは“かねりん”という名前で、打鐘の妖精なんですよ」と教えてくれた。小倉競輪運営事務局長の井手和孝さんだった。井手さんは柔和な笑顔で、わが子を自慢するように、かねりんの特徴を話し始めた。「好奇心が強い性格で、いろんなものが見てみたいようなんです。それで、バンクで鐘の音を響かせるだけでなく、外に出たくなった。子どもと遊ぶのが大好きで、自転車に乗るのが夢なんですって」

 ふむふむ、なるほど。よく見れば、胴体はまさに鐘の形。おなか周りのカラフルなラインは、競輪の1~9番車の色である白から紫までの9色。おっ、尻尾は打鐘のときに使う木づちの形だ。そうかと思えば、頭の角は自転車のハンドル。かぶっている帽子は、メディアドームの屋根とそっくり同じ形。顔は牛のようだが、どうやら確かに競輪のキャラクターだ。

 でもこの短足で自転車に乗れるのかねぇ、と全身を見渡すと、あっ、かねりんの目と表情が変わった。怒らせてしまった。すまん、すまん。

 ほかにも鼻息を出すなど、かねりんは喜怒哀楽の表情が豊か。ほのぼのとした雰囲気が生み出され、見る側は自然と頬が緩む。選手が脚力を競う「競輪」の一方で、かねりんのおかげでレースの合間の観客席に柔らかい「けいりん」の空間が生み出されるのは、ファン層拡大のためにも記者は大歓迎だ。

 かねりんは歩みがゆっくりだからこそ、多くの人と触れ合える。きょうも一歩一歩、のっしのっし。次は、どこか別の場所でも会えるのかな。楽しみだ。

◆北九州メディアドーム 1998年10月オープン。競輪開催をはじめ、コンサートなどさまざまなイベントに使用される全天候型多目的ドーム。特徴的な屋根は自転車競技のヘルメットをモチーフにしている。毎年、競輪の発祥を記念してG1競輪祭が開かれ、今年は11月20~23日の日程。北九州モノレールの香春口三萩野駅から徒歩約7分。車では北九州都市高速・足立ランプから約1分。

■かねりん誕生まで

 小倉競輪はこれまでも、個性的なキャラクターを登用してきた。

 初代の「オリジン」は、名前(原点の意味)はもちろん、数字の1が大きく描かれ、競輪発祥の地(1番目)を強調。

 北九州メディアドームのオープン後、2代目の「スペース騎士(ナイト)」が登場。銀河鉄道999などの作者で北九州市出身の漫画家・松本零士氏がデザイン。宇宙をイメージさせる松本氏らしいキャラクターが、ナイター開催「スペースナイトレース」の認知度アップに一役買った。

 「かねりん」は3代目。レースを見たり、打鐘(ジャン)の音を聞いたりすると興奮。出しゃばりなのに、恥ずかしがり…。このような性格の設定で公募したところ、デザインは217点、名前は1574点の応募があり、昨年の夏から冬までじっくりと時間をかけて選び抜かれた。

 着ぐるみは3代目のかねりんが初めて。打鐘の妖精らしく、「カーン、カーン」という乾いた鐘の音も出せる。縫いぐるみなどのグッズも製作されれば、さらに親しみが増しそうだ。同じ北九州市の若松ボートのキャラ「かっぱくん」には家族がいるが、果たしてかねりんは? “私生活”にはミステリアスな部分もまだまだ多い。

■九州の競輪場の先輩キャラ

 ◆トッピー(久留米競輪)

 頭に自転車のハンドル。モデルは競技用自転車だ。両足は渦巻きになるほどに高速で回転。世界選手権V10の中野浩一氏(久留米がホームバンクだった)ばりのスピードを表現し、新たな交流の風を巻き起こそうとの思いも込められている。

 ※来年2月11~14日にG1全日本選抜

 ◆たけ丸(武雄競輪)

 佐賀平野に生息するカササギ(カチガラス)がモデル。カササギの「カチカチ」という鳴き声の通りに元気の良さが売り物。鳴き声は「勝ち」に通じるので縁起もいい。

 ※5月30日~6月2日にG3開設65周年記念

 ◆トップくん(佐世保競輪)

 地元の伝統工芸品「佐世保独楽(こま)」がモデル。名前はこまの英訳「top」から。函館(北海道)や大宮(埼玉)など他の競輪場や、地元商店街のイベントなどにも出没。こまだけに各所を“回る”のは大得意だ。頭にリボンをつけた「ウインちゃん」が彼女。

 ※12月5~8日にG3開設65周年記念

 ◆ゆー坊、まー坊(別府競輪)

 ゆー坊は赤の3番車、まー坊は黄の5番車。2人はS級競輪選手を目指すライバル。「有望な選手になれよ」とじいちゃんに名付けられたゆー坊は、別府らしく温泉巡りが大好き。まー坊はじゃんけんが特技。チョキが出せないかねりんにとっては、手ごわい相手だ。

 ※5月16~17日に全プロ記念競輪、6月27~30日にG3開設65周年記念

 ◆ファイ太(熊本競輪)

 “火の国”をイメージして黄色と赤を基調にしている。決してゆるくない、均整の取れた肉体が自慢。J2ロアッソ熊本のイベントに参加した際には、競技用自転車を軽やかに乗りこなし、アスリートぶりをアピール。

 ※10月10~13日にG3開設65周年記念


=2015/03/24付 西日本スポーツ=

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