九州地区プロ自転車競技大会 大分チームV10 “オッサン”パワーさく裂!?2位に大差

4キロ団体追い抜きを10連覇した大分チーム。左から安東宏高、小岩大介、鈴木栄吉、加藤大輔
4キロ団体追い抜きを10連覇した大分チーム。左から安東宏高、小岩大介、鈴木栄吉、加藤大輔
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1キロタイムトライアルを優勝した小川賢人。他選手からは「ヒゲをそったら空気抵抗が減るのに」と冷やかしも
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エリミネーションを3連覇し笑顔の松尾信太郎
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優勝旗を誇らしげに持つ佐賀チーム監督の藤野貴章
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エリミネーションの競技風景。集団の約半周先を独走する安東宏高に驚きの目線を送る見学の小学生
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見学した児童は、選手とハイタッチでさよなら
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チームスプリント優勝の熊本チーム。左から松本大地、中川誠一郎、森山智徳
チームスプリント優勝の熊本チーム。左から松本大地、中川誠一郎、森山智徳
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 大分、ついにV10達成! 九州の競輪選手108人が出場した「第43回九州地区プロ選手権自転車競技大会」が10月26日、武雄競輪場(佐賀県武雄市)で開催され、7種目の自転車競技が行われた。4人が先頭を交代しながらタイムを競う4キロ団体追い抜き(団抜き)で、加藤大輔(37)安東宏高(34)小岩大介(32)鈴木栄吉(32)の大分チームが、連続優勝を「10」に伸ばした。V1だった34回大会からメンバーはほぼ固定されており、年齢とも闘いながらの大台到達。さらに、来年以降への意欲も口にした。 (野口雅洋)

■チームワークを発揮

 今年も独壇場だった。団抜きの大分チームが、ついに2桁の10連覇。その間の全てにメンバー入りの小岩大介はレース直後、「いやぁ、今年が一番きつかった…。多分、昨年もそう言ったと思うし、来年もそう言うでしょうね」。息を切らしながら王者の苦しみを吐露し、最後に笑った。

 4キロを走り抜くことが、年々厳しくなっていることを体で実感する。「やっぱり、脚力は落ちていくから」。それでも4人集まれば、付け入る隙は一切与えなかった。

 大分の出番は大トリの3組目。直前の2組目に、佐賀チームが前年の自己記録を約4秒縮める4分33秒台をたたき出した。同じ3組目の福岡チームも昨年準Vの強敵。それでも小岩は「練習では4分50秒程度だったが、レースだと気合が入る。自分たちのレースをすれば、きっと優勝できると思った」。王者の自信を胸に、いつも通りの走りを心掛けた。結果は、2位の佐賀に5秒以上の大差をつける快勝だ。

 この種目は風の抵抗を全員で分担するため、先頭で半周走ると最後尾へポジションを移動する。持久力だけでなく、この「先頭交代」のスムーズさがタイム向上のかぎ。小岩は「練習の本数は少ないけれど、もう10年も一緒にやっている。チームワークでは負けませんから」と胸を張った。

■次は6年ぶり日本一

 全国大会(全プロ)は3年連続3位。「ここまできたら、どれだけ走り続けられるか。やれるだけやります」(小岩)。来年5月、和歌山競輪場で開催される全プロでの6年ぶりV、さらには九州11連覇へ-。加齢の影響は実感しても、意欲は20代のままだ。

▼2016九州地区プロドキュメント

 午前10時0分 開会式。山口貴弘(佐賀)のよどみのない選手宣誓に、会場から「オ~」と感嘆の声=写真。

 10時30分 「4キロ個人追い抜き」で競技開始。佐賀の成松春樹は「7年前の武雄以来の優勝。地元で気合は入りました」

 11時45分 小雨が降りだした中での「ケイリン」予選2個レースは、飯塚隼人、山田英明といずれも佐賀勢が勝利。

 午後0時10分 「4キロ団体追い抜き」で大分チームがV10の偉業達成。

 0時20分 観客参加の「素人脚自慢」予選。勝負服、打鐘ともに本格的だが、乗るのはママチャリ。

 1時40分 「1キロタイムトライアル」を、小川賢人(福岡)が制す。「父(ダービーVもある博美氏)も武雄でこの種目を優勝したと聞いている。近づけたようでうれしい」

 2時20分 18車で「エリミネーション」がスタート。大集団を尻目に安東宏高(大分)が大逃げ。約半周のリードに見学の小学生もあんぐりだったが、次第に後退。

 2時30分 エリミネーションのゴール。松尾信太郎(福岡)が小学生の声援を背にV3。「全プロでも勝ちたい」

 3時0分 表彰式第1部。入賞者に賞状と賞品が贈られる。

 3時30分 チームスプリントに、リオ五輪代表の中川誠一郎(熊本)が登場。僅差ながら優勝し、面目を保つ。

 4時0分 ケイリン決勝は、アテネ五輪チームスプリント銀の井上昌己(長崎)が捲(まく)りを決めて初優勝。3着で入線した大塚健一郎(大分)は妨害失格で、松岡貴久(熊本)が繰り上がる。

 4時30分 スプリントの決勝。荒井崇博(佐賀)が、前田義和(鹿児島)を大きく引き離して快勝。荒井は「余裕があった」と涼しい顔。

 5時0分 閉会式。総合優勝の佐賀チームに優勝旗が手渡される。

▼小学生100人が見学 選手に大声援送る

 会場に近い武雄市立御船が丘小の4年生約100人が、エリミネーションなどを見学した。大声で声援を送り、レース後は選手とハイタッチするなど触れ合う場面も。日本競輪選手会佐賀支部の原司支部長は「こんなスポーツもあるんだと、自転車競技に興味を持ってもらえれば」。未来の五輪選手が佐賀から出ることを願っていた。

▼リオ代表・中川豪脚披露 チームスプリントで熊本V

 リオ五輪のスプリント代表だった中川誠一郎(熊本)が、チームスプリントの第3走者で登場。「一度も一緒に練習できなかった」とチームワークには不安を抱えていたが、見事に優勝。世界レベルの豪脚を存分に披露した。ただ、2位の長崎チームとは約0秒5差の接戦。「何とか勝てて良かったです」とホッとした表情だった。

◆地区プロとは

 全国8地区(北日本、関東、南関東、中部、近畿、中国、四国、九州)で開催されるオール競輪選手の自転車競技大会。各地区とも例年、秋に行われ、主催も出場選手も監督も現役競輪選手。九州地区プロは、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、鹿児島(宮崎、沖縄を含む)の6チームに分かれ、スプリント、ケイリン、1キロタイムトライアル、4キロ個人追い抜き、4キロ団体追い抜き、エリミネーション、チームスプリントの7種目で競う。成績上位者は、「全日本プロ選手権自転車競技大会」(全プロ、次回は来年5月29日、和歌山競輪場)に九州地区代表として出場。G1寛仁親王牌の出場権も生まれる。

=2016/11/22付 西日本スポーツ=

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