峰3年連続最高勝率 次は“昭和超え” 羽野最優秀新人 GP常連に 2017年ボート年間表彰 強いぞ九州勢2部門受賞

年間数人しかいない勝率8点台を続ける峰竜太
年間数人しかいない勝率8点台を続ける峰竜太
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2017年7月のオーシャンカップ優勝戦の1周2Mを先頭で回る峰竜太
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平成生まれで初めてのG1覇者の羽野直也
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2017年10月の大村周年でG1初優出初Vを果たして笑顔の羽野直也
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■6日東京で表彰式

 1月に発表されたボートレースの2017年の表彰タイトルで、九州勢は峰竜太(32)=佐賀=が3年連続で勝率ナンバーワン。最優秀新人には福岡の羽野直也(22)が選ばれ、2部門での受賞。最高勝率のタイトルを九州・山口勢が獲得するのはこれで7年連続。最優秀新人もこの10年で郷土勢が5人も受賞と他地区を圧倒しており、全国随一の「ボート王国」ぶりを17年も実証した。6日に都内のホテルで行われる表彰式を控えた2人に、受賞の喜びと既に始まっている新年への抱負などを聞いた。

▼目標常に高く

 今回も地位を守った。勝率8・36をたたき出した峰竜太が、初受賞から3年連続で勝率トップの快記録。「勝率8点台は常に意識している。素直にうれしい」と、満足のいく数字でタイトルを得たことを喜んだ。

 設定している目標の高さが、頂点への秘訣(ひけつ)だ。「最大の目標は9点台。毎節の目標は優勝だけ」。選手なら誰もが設定して当然の目標だが「高い目標を立てた上で、単なる目標にすぎないと軽く考えることはしない」(峰)と、そのために自分を追い込めるのが、峰ならではの思考回路と精神力。優勝するには?=1号艇で優出すること。そのためには?=得点率トップで予選を突破すること。トップ通過をするには?=高勝率を稼ぐ-。そんな逆算に基づいた日頃の一戦一戦が、誰よりも高い勝率の確保を実現している。

 4年連続は1980~83(昭和55~58)年に彦坂郁雄(引退)が樹立した記録があるだけ。「今年取れなければ、また一から始めないといけない。話題にもなるだろうから狙いたい」

 ただ現代は、各選手の技量が成熟する前だった彦坂の時代より明らかにレース形態は高度化し、選手はアスリート化。その分、特定の選手が抜群の強さを保つのが厳しい世界になったが、それでも峰は言う。「ボートは今、新しい時代に入った。昭和の記録は塗り替えたい」。今年並んで、来年は更新-。新世紀のボートレース界を担う旗頭の一人として、強い使命感に燃えながら2018年を戦う。

 ◆峰 竜太(みね・りゅうた)1985年3月30日生まれ。唐津西高卒業。2006年の最優秀新人。昨年7月、まるがめ(香川県)のオーシャンカップで、最高グレードのSG競走を初めて制し、顔をくしゃくしゃにしてうれし泣き。唐津市の峰達郎市長とは親戚関係。

 ◆勝率とは 全レースの着順に応じて付与される「着順点」を出走数で割ったもの。一般戦は1着から順に(10)(8)(6)(4)(2)(1)点、G1・G2は(11)(9)(7)(5)(3)(2)点、SGでは(12)(10)(8)(6)(4)(3)点とさらに加点。各グレードとも優勝戦(決勝)に進めばさらに加点される。

 勝率8.00は、4着(4点)に敗れてしまうと、すぐに挽回するには1着2回(10点×2回)が必要で、1、2着が大半でないと残せない数字。そのため年間勝率8点超は毎年数人だけで、2014、15年には4人が記録したが、16、17年は2人。ゼロの年もあった。

 過去には野中和夫(引退)が1976年に9.06をマーク。プロ野球なら打率4割超とも言えるとんでもない数字を残した。

▼初のG1制覇

 養成所時代から逸材と評された羽野直也が、スターへの第一歩となる最優秀新人に輝いた。業界トップに上り詰めた高校の先輩・瓜生正義(41)も19年前に獲得したタイトル。「瓜生さんは雲の上の存在。一社会人としての素晴らしい人間性も含め、自分は比べる位置にもいないが、率直にうれしいです」。好青年は恐縮しながら、いつものほほ笑みを見せた。

 ターンの正確性が格段に上昇し、判断のさえも増すばかり。素質が開花したのは確かだが、成長を急加速させたのは、好敵手の存在と本人の強い自覚だ。「タイトルの有力候補だった同期の西野雄貴君が昨年2月に大けが。代わりに僕がやらねばと感じて…。そして、すごい成績を残していた仲谷颯仁君(同じ福岡支部の1期後輩)も超えなくてはいけなかった。2人の存在が大きかった」

 仲谷が先にG2優出、G1準Vの活躍を見せると、羽野も10月にG1初V、12月にG1準V。超えるべき成績を残して抜き去った。「何とか達成した、という感じです」。近年にない高レベルの新人タイトル争い。その言葉もうなずける。

 超一流の証しである年末のグランプリ(GP)出場が次の目標。「毎年、出続ける選手になりたい。もちろん今年も目標だが、自分には早い。足りないと感じているその部分を今年で埋めたい」。水面での判断力に優れた若者は、物事の順番や道理も同世代の誰よりも把握。地に足を着け、大先輩に肩を並べる日を目指す。

 ◆羽野 直也(はの・なおや)1995年3月29日生まれ。嘉穂東高卒業。昨年10月の大村周年でG1初優出初V。平成生まれで初のG1覇者になった。弟・諒(20)もボートレーサー。

■峰30代でも「夢を諦めないで」 羽野新人へ「あいさつは基本」 同世代へ向け成功のヒント

 峰竜太の30代前半は、企業なら一段階上の仕事が求められるころ。羽野直也の20代前半は、先輩や上司にいち早い成長を促される年齢。既にそんな段階をクリアし、それぞれ経営トップや管理職並みのステージに立つ2人に、同世代へのヒントをもらった。

 峰は目標の大切さを説く。「30代は現実を見てしまう年齢とは分かるが、夢や目標を諦めては絶対にいけない。自分も高い目標を掲げ続けることで今の位置まで来た。どんな職業でも、本気でやり続ければ必ず達成できる」。羽野も「目標を持ち、モチベーションを高く保つこと」と、目的地へ前向きに進む姿勢の重要性を話した。

 羽野は、新人の成長への一要素として「礼儀や常識を大切に。基本的な話だが、大事なのはあいさつ」とも。それはまさに普段の羽野の姿。無礼で不義理なところに成長や成功の種は巡ってこない。

 2018/02/01付 西日本スポーツ

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