ガールズ競輪 三期生いざ出陣

ガールズケイリンの頂点、そして世界での活躍が期待されている小林優香
ガールズケイリンの頂点、そして世界での活躍が期待されている小林優香
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投てき競技で鍛え上げたパワーを武器に活躍を狙う高橋千秋
投てき競技で鍛え上げたパワーを武器に活躍を狙う高橋千秋
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 3月28日に日本競輪学校(静岡県伊豆市)を卒業した女子の106期生18人が、5月3日から全国で順次デビューする。西日本スポーツでは、そのうちの九州勢の2人、小林優香(20)、高橋千秋(23)=ともに福岡=を紹介する。2012年7月、48年ぶりに復活したガールズケイリンの第3期生。デビューを目前に控える2人に迫った。 (森田祐樹)

初Gキャップ獲得 小林優香

 九州から、ミラクルガールの誕生だ。小学校から短大までバレーボール一筋だった小林優香は今、自転車にまたがって最高の輝きを見せている。「自転車は魔法のほうきに乗っているみたいで、ものすごく楽しい」

 高校バレーで全国大会出場の経験を持つ。身長164センチと小さいが、垂直跳び60センチ超の跳躍力が自慢で、セッターやリベロを務めた。進学した短大では幼児保育を専攻。「子供が好きなので、母に保育士を勧められて…」。だが、ロンドン五輪の自転車競技の映像が衝撃的だった。「自分の力であんなにスピードが出るんだ。同じ舞台で戦いたい!」。その思いがあふれて、子供好きのバレー少女は、ケイリンの門をたたくことになった。

 競輪学校の成績は1位。ガールズ史上初のゴールデンキャップも獲得した。さらに、2月末の世界選手権(コロンビア)には日本代表の一員として参戦。結果こそ振るわなかったが、「世界でも通用する体づくりに励んで、五輪の舞台に立ちたい」という大きなプランが、心の中にはっきりと出来上がった。

 関係者は「小林は、ガールズケイリンの歴史を変えるかもしれない」と大きな期待を寄せる。だが、彼女自身の責務はただ一つ。「自転車が本当に好きなんです」というピュアな気持ちを、バンクで表現することだけだ。その先には、五輪の金メダルにもつながる無限の可能性が待っている。

「腕力」最大の武器 高橋千秋

 誰にも負けないものが一つでもあるなら、それは必ず武器になる。砲丸投げなど陸上競技の投てき種目で活躍した高橋千秋にすれば、「腕力」こそがその最大の武器だ。

 もっとも、自転車で主に使うのは「脚力」の方。「今までとは使う筋肉が全く違うので、慣れるまでに肩や首を痛めた」。それでも自転車のダッシュ力は、ハンドルを引きつける上半身の強さもあってこそ生み出されるのは常識。全てがかみ合ったときの出脚のインパクトは想像がつく。

 女子競輪の復活を知った2012年はまだ、大学陸上部の活動に没頭。さほど興味はなかった。しかし卒業間近になって、あらためてインターネットでレースを視聴し、「自分の力で稼ぐのって、なんて魅力的なのか」と再認識。ガールズケイリンへの挑戦を決めた。

 競輪学校の合格は、一般的な技能試験(自転車でのタイム計測)ではなく、身体能力測定で合否が決まる適性試験で勝ち取った。そのため、自転車経験はゼロ同然。競輪学校の訓練では苦労した。「完全にスロースタートの自転車人生です」

 とはいえ、本番はここから。「デビュー後は“ロケットダッシュの千秋”と言われるように頑張る」。目標のガールズグランプリ出場へ、自慢の武器をフル活用する。


 ◆小林優香(こばやし・ゆうか)1994年1月18日生まれ、20歳、164センチ、64キロ、血液型A。佐賀県鳥栖市出身、熊本市立必由館高-佐賀女子短大(在学中)。師匠は藤田剣次(85期)、ホームバンクは久留米《在校時成績》200メートル11秒94、400メートル24秒08、1000メートル1分12秒65、(1)(2)(3)着外=50・5・3・0、HS22回、BS35回、卒記(1)(2)(1)(3)、在校1位

《デビュー戦》5月16日~岸和田(大阪府)

 ◆高橋千秋(たかはし・ちあき)1990年9月9日生まれ、23歳。176センチ、93キロ、血液型A。島根県出雲市出身、松江西高-九州共立大。師匠は藤田剣次(85期)、ホームバンクは久留米《在校時成績》200メートル12秒79、400メートル26秒47、1000メートル1分21秒89、(1)(2)(3)着外=4・3・5・49、HS1回、BS0回、卒記(6)(5)(4)(3)、在校17位

《デビュー戦》5月14日~武雄(佐賀県)


=2014/04/23付 西日本スポーツ=

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