万感、カモンロッソ 熊本「復興支援マッチ」2-0快勝 ロアッソ熊本

勝利しサポーターの前で「カモンロッソ」を踊る巻(36)ら選手たち(撮影・式町要)
勝利しサポーターの前で「カモンロッソ」を踊る巻(36)ら選手たち(撮影・式町要)
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 節目の「4・16」に歓喜のカモンロッソ-。J2ロアッソ熊本がホームで2-0で松本に快勝し、熊本地震の本震から1年となった日の「復興支援マッチ」を白星で飾った。苦難の道のりを共に歩んできた熊本県民の前での感慨深い1勝。開幕戦以来7試合ぶりの勝利で勝ち点を8に伸ばし、17位に浮上した。

■開幕戦以来の勝利

 万感の思いで踊った。開幕戦以来となるカモンロッソ。約1万4000人が詰め掛けた「復興支援マッチ」で、サポーターと歓喜を分かち合った。「特別な試合で、多くのサポーターが足を運んでくださり、僕らの足を動かしてくれた。僕らだけでなく、熊本県民の勝利」。熊本出身の巻は声を震わせた。

 必勝を誓い、魂をぶつけた。前半7分。シュートのこぼれ球が移籍後初先発となったグスタボの足元へ。冷静にDFをかわし、左足でネットを揺らした。「移籍後初ゴールはもちろん、特別な日に勝利に貢献できたのが良かった」。後半36分には上里がFKを直接たたき込み、勝負を決めた。

 地震から1年。支援活動を続ける巻は「長いようで、あっという間だった」と振り返る。地震直後は選手も避難生活を強いられ、支援物資の集積所となった本拠地は補修の必要もあって約3カ月間使えなかった。

 9日の女子日本代表-コスタリカ戦に続き、Jリーグ公式戦でもこの日からバックスタンドが開放された。「スタンドを真っ赤に染めてくれて…。ここでやりたかった。僕らを奮い立たせてくれた」。巻は涙をこらえるのに必死だった。上里のFKでは、軌道上にあった頭がボールに触れていた。公式記録は上里のゴールながら「誰の得点でも勝てばいい」と全身で喜びをあらわにした。

 目標はJ1昇格。現状の17位に誰も納得はしていない。清川監督は「無失点に抑えたことで、この先の試合につながる」と前を向けば、巻も続いた。「1試合で立ち止まったら意味がない。何度でも見せて、何度でもみんなに笑顔で帰ってもらいたい」。心を通い合わせたサポーターとともにロアッソは戦い続ける。 (末継智章)

■「全国に熱い思い伝えてくれた」村井チェアマン視察

 Jリーグの村井チェアマンが熊本地震の本震から1年を迎えたこの日、熊本-松本戦を視察した。ロアッソに対して「サッカーをすることがままならない中、震災と向き合い、全国に熱い思いを伝えてくれた」と感謝。「日本は自然災害が常に起こりえる。連携して支えたい」と、将来災害で被災したクラブを円滑に支援するための財源を1億円確保したことを明かした。

=2017/04/17付 西日本スポーツ=

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