J2熊本、感謝の勝ち点1 「復興支援マッチ」で今季初の無失点

熊本イレブンに大声援を送る、えがお健康スタジアムのサポーター
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前半、ボールを奪いパスを出す方向をうかがう熊本・米原
前半、ボールを奪いパスを出す方向をうかがう熊本・米原
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試合後、応援に駆け付けたサポーターに感謝の拍手を送る巻
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スペシャルライブで熱唱する熊本県出身の八代亜紀
スペシャルライブで熱唱する熊本県出身の八代亜紀
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 J2ロアッソ熊本が東京Vとの「熊本地震復興支援マッチ」で勝ち点1を手にした。地震発生から2年を迎えたホームに詰め掛けた今季最多1万11人の声援を受け、0-0のドロー。今季初の無失点で3戦負けなしとなった熊本は同14の8位と好位置をキープ。被災地に希望を届けるため、初のJ1参入プレーオフ(PO)進出を目指す。2位の大分トリニータは横浜FCと1-1で引き分け、首位浮上を逃した。

 最後までゴールを割らせなかった。熊本の2倍近い13本のシュートを放った東京Vの猛攻を、小谷や青木が体を張ってブロック。前節までの8戦で13失点の守備が今季初の無失点で耐え、「熊本地震復興支援マッチ」で勝ち点1を手にした。

 熊本地震の発生から2年。巻は「特別な試合でスタジアムが後押ししてくれた」と1万人超の観衆に感謝。今季就任した渋谷監督は「県民一人一人の力を合わせればすごい力になる。全員で戦い抜こう」と結束力を強調して試合に臨んだ。

 個人技に優れた東京Vの選手に1人が抜かれても、近くの味方が素早くカバー。相手が絶えずポジションを入れ替えてかき回してきても、集中力を切らさずに耐えた。あくまで勝利を目指し、今季無敗の東京Vと互角に近い戦いを繰り広げた。

■高校寮で被災19歳米原フル出場

 熊本には2年前に被災した選手も多い。フル出場した19歳の米原は、熊本市の東海大熊本星翔高3年時に学校近くの寮で被災。その半年後に夢だった熊本への入団が内定したが、校庭の簡易テントで避難生活を送った時期を「余震が怖くて眠れなかった」と振り返る。

 熊本県宇城市の実家は屋根が少し壊れた程度ながら、近所には倒壊した家屋もあった。「当時はサッカーをするのも当たり前じゃなかった。きょうは感謝の気持ちを込めた」。東京五輪出場も期待されるプロ2年目のホープは、中盤でカウンターの起点となった。

 この日の観衆は大台を超えたが、今季は4000人台の観衆が続く。昨季21位に低迷した影響だ。自ら設立した団体を通じて復興支援に奔走する巻は「離れたお客さんをもう一度取り戻す。信頼を積み重ね、みんなに勇気と元気を与えたい」と誓った。被災地とともに次のステージに進むためにも、必ずJ1参入PO進出を果たす。 (末継智章)

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八代亜紀ライブで熱唱 「助け合っていきましょう」呼びかけ

 熊本県八代市出身の歌手八代亜紀が試合前にスペシャルライブを行い、大ヒットした代表曲の「舟唄(ふなうた)」などを披露した。「8(や)4(し)6(ろ)」の背番号入りユニホームで登場。曲の間にはくまモンとのトークで盛り上げ、観客に「いろんなことがありますけど、助け合っていきましょうね」と呼びかけた。

=2018/04/16付 西日本スポーツ=

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