J1鳥栖・トーレス来日初単独インタビュー 来季飛躍へ惜しまず提言

来季へ向けてチームの課題を指摘した鳥栖・フェルナンドトーレス
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九州での生活についても話したフェルナンドトーレス
九州での生活についても話したフェルナンドトーレス
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味方を鼓舞するフェルナンドトーレス(左)
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天皇杯の神戸戦で後半途中から登場し、初競演した鳥栖・フェルナンドトーレス(中央)と神戸・イニエスタ(左)
天皇杯の神戸戦で後半途中から登場し、初競演した鳥栖・フェルナンドトーレス(中央)と神戸・イニエスタ(左)
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 「神の子」からのご神託!! J1サガン鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(34)が西日本新聞社の独占インタビューに応じた。クラブによると7月の来日以降、国内の新聞社、テレビ局の単独取材に応じたのは初めて。来季の残留を明言している世界的ストライカーは14位で苦しみながら残留した現状を踏まえ、クラブにチームの課題や今後について提言する考えを明かした。ワールドカップ(W杯)と欧州チャンピオンズリーグ(CL)を制した実績と経験を積極的にクラブに注入し、日本サッカーのレベル向上にも貢献する覚悟だ。

 謙虚なストライカーがついに動く。残留の救世主となったフェルナンドトーレスが来季は積極的にチームづくりに関与する意欲を明かした。7月に途中加入して3得点をマーク。攻守に献身的なプレーを見せた今季は「シーズン中だったので、チームの戦い方や目指すものに早く適応しなければいけなかった」と我慢を重ねたが、来季はクラブの飛躍のために意見を惜しまずに出していく。

 「鳥栖にはたくさん改善しないといけないことがある。社長やスタッフとのミーティングを通じ、どうすればトップのチームになれるか相談したい」

 具体的に挙げた課題は、二つ。一つは後半の戦い方だ。鳥栖に限らずJリーグでは後半に攻守が目まぐるしく入れ替わる「オープンゲーム」になることが多い。この傾向を問題視した。

 「日本の選手たちは技術に自信を持ってプレーするが、技術を信じすぎてチームの戦術を忘れがち。特に試合後半では攻撃をする人と守備をする人に分かれ、中盤に誰もいないことがある。戦術は守備だけでなく、得点のチャンスを増やす上で大切なんだ」

 今夏、スペイン代表でともにプレーしたイニエスタ(神戸)と同じタイミングでJリーグに移籍。2人の世界的スタープレーヤーのJクラブ入りは大きな話題を呼んだ。試合での問題点について「イニエスタも私と同じように感じていたよ」と明かした。

 さらに敗戦後も悔しさをあらわにしない希薄さにも「怒らないなんて理解しづらい」と首をかしげる。常に厳しい目を向けられる欧州でプレーし続けてきたベテランFWは野球人気が高い日本で本格的に初めてプレーし、Jリーガーの覚悟不足が目に映ったようだ。

 「1試合負けたのが原因で、タイトルを取れなくなるかもしれない。たとえ1ポイントの勝ち点でも命綱と感じなければ選手として問題だ。時間がたてば、欧州のように周りからの重圧を感じなければいけない状況になる。そうすれば、Jリーグの選手はもっと強くなる」

 イニエスタが在籍する神戸に、来季は元同国代表で2010年W杯得点王のビジャが加入する。「Jリーグにはこれからもっとうまい選手が日本に来て、年々厳しいリーグになる。神戸のようなチームと競り合いたいならば、鳥栖も早く準備を進めないと」と危機感を示した。ピッチの内外で世界基準の考えを鳥栖に注ぎ込む。 (末継智章)

 ◆フェルナンドトーレス 1984年3月20日生まれ。スペイン出身。背番号9。2000~07年にアトレチコ・マドリードでプレー。リバプール(イングランド)やチェルシー(同)、ACミラン(イタリア)に移籍し、15年にアトレチコ・マドリードへ復帰。今年7月鳥栖へ加入した。スペイン代表にもU-15(15歳以下)からフル代表まで選ばれ続けた。主な獲得タイトルは欧州チャンピオンズリーグ1回(11~12年、チェルシー)やワールドカップ1回(10年)、欧州選手権2回(08、12年)など。愛称は「神の子」。186センチ、78キロ。

=2018/12/09付 西日本スポーツ=

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