強豪から価値ある2点 創成館 逆転願うも初戦敗退

2013年03月25日 23:43
3回裏、2点を奪い返し盛り上がる創成館の応援団
3回裏、2点を奪い返し盛り上がる創成館の応援団
強豪の仙台育英に敗れ、スタンドの応援団へあいさつに向かう創成館の選手たち
強豪の仙台育英に敗れ、スタンドの応援団へあいさつに向かう創成館の選手たち
 優勝候補の壁は高かった。第85回選抜高校野球大会第4日の25日、春夏通じて甲子園初出場の創成館は仙台育英(宮城)に2-7で敗れた。昨秋の明治神宮大会優勝校に必死に食らいつき、何度も好機をつくった創成館。「夏もあるぞ」。生徒や保護者ら約800人の応援団は、選手たちに励ましの声と惜しみない拍手を送った。

 初回から仙台育英の強力打線が大野拓麻投手(3年)に襲いかかった。失策で先頭打者の出塁を許すと、安打と内野ゴロの間に1失点。5番、6番の連続適時打で2点を追加された。二回も3長短打で2失点。序盤で5点をリードされ、アルプススタンドは重い空気に包まれた。

 「失う物はない。全力でぶつかれ」。試合前の練習で補助員を務めた渡恭平選手(3年)は、祈るような表情で声をからした。応援の生徒たちはサッカーの応援のように「SOHSEIKAN」と記された赤いタオルを両手で掲げ、ナインを鼓舞した。

 ムードが一変したのは三回。先頭の野口昇馬選手(3年)が左前打で出塁。犠打で二塁に進むと、木下敦紀主将(3年)が詰まりながら中前へ。迷わず本塁へ突進した野口選手の好走塁もあり、甲子園初得点を挙げた。

 福岡の少年野球チームのコーチとして中学時代の木下選手を指導した河野国彦さん(42)は「数年で体つきが変わった。努力が実った」と教え子の成長に目を細めた。

 さらに内野安打で1点を追加。「よく食らいついている。頑張りに涙が出そう」。奥田修史校長(41)は太鼓をたたきながら逆転劇を願った。

 立ち上がりが不安定だった大野投手は中盤から立ち直り、本来の制球力を発揮。直球と切れのあるスライダーとのコンビネーションで凡打の山を築いた。三回の先頭打者に安打を許した後、七回2死まで14人連続でアウトを奪う力投に、父親の寛さん(47)は「もう大丈夫。後半に強いので、ここからが勝負」と力を込めた。

 六回無死一、三塁。一気に詰め寄る好機にスタンドが沸いたが、後続が続かない。八回、本塁打などで2点を追加されて力尽きた。

 優勝候補の力を見せつけられた甲子園初陣。稙田龍生監督は「序盤に大量失点したが、あきらめずによく反撃した。成長の証しです」と選手たちをねぎらった。

=2013/03/26付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

ホークス下剋上日本一!西スポ2018アーカイブス

西日本新聞のイチオシ [PR]