創成館惜敗、4強逃す 激闘に拍手やまず 応援団「この借りは夏に」

創成館が十回表に一時勝ち越し、盛り上がる三塁側アルプススタンド
創成館が十回表に一時勝ち越し、盛り上がる三塁側アルプススタンド
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 第90回選抜高校野球大会の準々決勝で1日、創成館(諫早市)は強力打線を誇る智弁和歌山と対戦し、両チームが合計30本のヒットを放つ乱打戦の末に惜しくも敗れた。息詰まる名勝負。創成館応援団が陣取る三塁側アルプススタンドだけでなく、甲子園球場全体から健闘をたたえる拍手が送られた。

 初回。創成館の打線が爆発する。1番の峯圭汰(けいた)選手(3年)の安打から始まって3点を先取。適時打を放った深見直人選手(2年)の父、憲也さん(59)は「4番の役目を果たしてくれ、との思いで見守っていた。これで流れを引き寄せてほしい」と目を細めた。

 二回と三回に智弁和歌山からソロホームランが2本出るが、創成館のスタンドは動揺しない。声を張り上げて応援していた三宅悠晴(ゆうせい)選手(3年)は「まだまだ大丈夫。勝負強い創成館。5点までなら取り返せる」とグラウンドの仲間たちを信じ、見つめた。

 創成館は三回から五回まで、連打や敵失で計4点を追加。が、智弁和歌山も必死に追いすがる。五回にはヒット3本に四球や犠打が絡み4点を奪われ1点差に。創成館チアリーダー部の光本琴吏(ことり)さん(3年)は「まずい。追加点で逃げ切ってほしい。負けないように応援します」と気を引き締めた。

 その後も両チームのバットから快音が鳴りやまない。

 2点リードの九回裏。二死までこぎ着けたが智弁和歌山は2点適時打を放ち、この試合初めて創成館に並んだ。なお得点圏に走者を背負う場面で酒井駿輔投手(3年)がマウンドへ。1球ごとに4万1千人の大観衆が沸く中で冷静に三振を奪い、一打サヨナラの危機を切り抜けた。父の利泰さん(47)は「やってくれると思っていた。いつも息子を信じている」と胸を張った。

 延長十回。創成館は野口恭佑選手(3年)がヒットで出塁し、犠飛で生還。勝利を確信したスタンドからは歓声がわき上がった。

 その裏、四球などで出塁を許しながらも3番、4番打者を封じ二死。勝利は目前に迫ったが、左翼へ飛球が上がる。野口選手は懸命に打球を追うもグラブが数十センチ届かず、走者2人が生還して劇的な逆転サヨナラ負け。あと一歩で、ベスト4を逃した。

 しかし、全力を出し切った18人に割れんばかりの拍手が起きた。千人近い応援団の最前列で鼓舞し続けた平山将太郎選手(3年)は「まだ終わりじゃない。この借りは必ず返す」と夏を見据えた。

=2018/04/02付 西日本新聞朝刊=

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